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観光カリスマ
坂本和昭のブログ


■2018-10-22-Monday 奈良観光

21日快晴、還暦を過ぎると朝、目覚めるが早い。

6時には、妻が起きて何やらゴソゴソと動きだす。私も寝ていられないから起きて、ホテルの朝食を食べに行く。

もしも食堂に行くのが後20分遅かったならば、行列に並ばなければならなかった。待たずに食べることが出来たので、こりゃ〜幸先が良い。

妻が奈良に来るのは高校の修学旅行以来だと云うから43年振りのことになる。私も同級生だったのだから一緒の修学旅行であったのだが、私は、移動の列車の中もバスの中でも、ず〜っとカード麻雀ばっかりやっていたことしか記憶に残っていない。

私は大学4年生のGWに、京都の大学に入学した高校時代の同級生の下宿に転がり込んでホテル代を浮かし、一緒に奈良や京都の見学をしたのだったが、それ以来であるから40年振りである。

その時には、同級生の京都の下宿から日帰りで奈良の飛鳥地方を主に見たので、奈良公園近辺は見ていない。

今回は、300年振りに再建された興福寺の中金堂が20日に一般拝観されたというので、ちょうど良い機会だと思い、修学旅行時には観られなかった興福寺の「阿修羅像」も見たいと思ったのである。

8時にホテルを出て、タクシーでまずは春日大社に向かう。「標高が高い春日大社に行けば、その後に徒歩で回る東大寺へ行くにはずっと下り坂になるから楽ですよ」とタクシーの運転手に教えてもらったのだ。

朝早いから参拝客はまだまばらにしか居ない。ただ、早過ぎて、肝心の本殿へ向かう道の「特別参拝受付」の柵はまだ開かれていない。この日は午後からしか開かないのだと云う。柵から腕を伸ばして写真だけを撮った。

境内を一通り見た後で西回廊を通リ、徒歩で東大寺南大門前の参道に降りて行く。ここもまだ参拝客が少ない。

徐々に修学旅行の時のことを思い出して来た。修学旅行では、大仏殿の柱の穴を潜り抜けたことを思い出し、今回も再挑戦しようと思ったのだが、妻が「自分のお腹の太さを自覚しなさいよ!途中でお腹が閊えてしまったら私だけじゃ貴方を引っ張り出せないから止めてちょうだい!」と云う。私も現在のお腹の太さを自覚して、十分納得したので止めておいた。

大仏殿を出たら、もう参拝客で一杯である。ここにも早くに来て良かったなぁ〜。参拝客は、修学旅行生たちは日本人だが、数はそう多くはない。韓国、中国、アラブ系、白人などの外国人の方が圧倒的に数が多いのである。

外人客はほとんど大仏殿にしか向かわないから、横目に見ながら法華堂(三月堂)への参道を登って行く。次はすぐ隣にある奈良市内を見渡せる二月堂の舞台に行くが、ダラダラとした階段が続いたので足が痛くなってきた。二月堂の横にあった「東大寺絵馬堂茶屋」で、抹茶とくずきりを食べる。風情があって良い雰囲気の店である。

二月堂の舞台から奈良市内を眺めて、下りは大仏殿の裏側の道を歩いて降りていく。

参道の出口で地図を眺めていたら、調子の良い人力車の車夫が寄って来て、あれこれ説明してくれる。正倉院展が来週からだと云うので少しガッカリ。興福寺まで人力車に乗らないかと云うので面白そうだから乗ってみた。なかなか愉快な車夫で、解説を楽しみながら興福寺に行く。

300年振りに再建された中金堂の一般拝観が20日からされたばかりだから混んでいるのかと思ったのだが・・・。全然、空いていたので拍子抜けした。

昨晩のライトアップも、ライトの色が赤、青、オレンジ等と次々に色が変わっていくので、中金堂の有難味が何だか軽くなったように感じていたのだが・・・。

昼間に見た姿も、何とな〜く安っぽく見えてしまったのだった。新しい建物だとそう感じるのかしらん。

興福寺と云えば、何といっても「阿修羅像」である。国宝館に飾ってある正面の顔が、私が大学生の時に大ファンだった夏目雅子に似ていると思ったのである。写真や映像などでは何度も見ているが、実物はまだ観たことがなかった。想像していたよりも小さい像であったが、真近に観ることが出来て嬉しかった。やっぱり素晴らしい像である。

奈良時代の仏師は、実に良い仕事をしているなぁ〜。

「ならまち」に降りてきて元興寺に向かう。ここは日本最古の瓦が残っている寺である。行ってみると思ったよりも小さい。受付で入場券を買おうと思ったら、その隣の窓口で流行りの「ご朱印」を書いてもらう為に3組ほどの客が並んでいた。昼時で受付に1人しか居ないものだから、いつまで待っても入場券売り場に係員が来ないので、見学を止めて奈良ホテルで昼食をとることにした。創業110年ほどのクラッシックホテルである。さすが従業員の質が高い。レストランのメニューの値段も高いが、満足して出る。

奈良ホテルからタクシーで大神神社(おおみわじんじゃ)に向かう。本来なら奈良ホテルから奈良駅へ行って、桜井線(万葉まほろば線)の電車で向かうのだが、足が痛いと妻が嫌がるので、仕方なくタクシーで向かうことにしたのである。

大神(おおみわ)神社は、三輪山をご神体とする日本最古の神社と言われている。古事記を研究すると、どうしてもこの神社には行ってみたくなるのである。まずは大神神社の摂社の狭井(さい)神社に行く、拝殿の左手奥にある「薬井戸」から万病に効くというご神水が湧き出ているので、癌の平癒を願って水を飲んだ。次に大神神社の拝殿に向かう。大物主を祀ってあるが酒の神様だというので、お酒の奉納が多い。日本酒ソフトクリームを食べて、帰りは電車で奈良駅に戻る。途中に卑弥呼の墓とも言われる箸墓(はしはか)古墳や纏向(まきむく)遺跡があるから、今度来る時には周辺も歩きたいし、三輪山にも登りたいものだ。

ホテルに戻って一休みした後で、昨日約束した寮美千子さんの事務所へと向かう。

方向感覚には自信があるから、地図を見ながら「こっちだよ」と妻を誘導するが、私をまったく信頼していない。暗い道であったがちゃんと辿り着いたのであった。

21時まで、積もる話で盛り上がり、徒歩で奈良駅に向かうが、妻がまた心配する。大丈夫だって!猿沢池まで来たところでようやく安心したようであった。