なので、産婦人科病院のある仙台に妻と二人で出向いた。
妻は前日に、三半規管の不調で眩暈がすると云うので、耳鼻咽喉科に診てもらったが、医師からはあまり無理をしないようにと言われたにも関わらずに、孫の顔を見たさに、無理して出掛けたのである。
嫁ぎ先のご両親が仙台空港まで出迎えてくれたが、まだ産気づかないというので、安産祈願に神社に寄って参拝してから病院に向かった。
この日に出産する予定であったのだが、この日は降りて来なかった。
なかなか予定通りにはいかないものである。
気を揉みながら、長時間待つというのは疲れるものである。
まだ生れていないから、両家で祝杯をあげるわけにはいかないし、居酒屋などに行く気分にもならないから、コンビニで即席カップ麺を買って、ホテルで食べたのであった。
妻の出産は軽かったので、お産がこんなに大変なことだとは思わなかったのである。
女性というのは凄い生き物だ!
お腹の大きさだけは娘とは遜色ないが、もしも、私のお腹の中に、自分とは別の生物が入っていて、それが段々と大きくなっていき、その足の形がググッとお腹にせり出てこようものなら、私なら卒倒するであろう。映画のエイリアンの世界である。
翌日も早目に病院に行って待機しようと思うので早目に寝たのであった。