「嫌われ松子の一生」や「告白」などの中島哲也監督が、「第22回日本ホラー大賞」で大賞に輝いた澤村伊智の小説「ぼぎわんが、来る」を映画化したホラー映画で、出演者は岡田准一、黒木華、小松菜奈、松たか子、妻夫木聡ら。
私はホラー映画はあまり好きではない。
子どもの頃に、映画好きだった父に連れられて、「ドラキュラ」とか「フランケンシュタインの怪物」だとかの映画を見ては、夜中にドラキュラに首筋を咬まれないようにタオルを巻いて寝たほどなのである。
恐いモノ見たさの性格と映画好きと云うことも手伝って、「エクソシスト」だとか「オーメン」なんかは映画館に見に行ったが、しばらく夢の中に映画の画面が出て来たりするので、あまり好きな部類の映画ではないのだ。オカルト系ならまだしも、スプラッター系はもっと嫌いだ。
妻が、「純粋なホラー映画じゃなくて何だか面白そうな映画だから見に行こうよ」と云う。
そうだよなぁ〜、普通、冬にホラーはないよなぁ〜。
例によって、映画の内容は、手品の種明かしと同じになってしまうから、ここでは書かない。
妻曰くは、深い内容の映画だと云うが・・・。
10月の奈良行きの時に、高田崇史の「神の時空(とき)」シリーズの第四巻「三輪の山祇」を読んだ。
このシリーズは、日本の歴史ミステリーで、2014年3月から2017年4月まで、講談社ノベルスよりシリーズ全8巻が刊行されている。前日譚の「女神の功罪」も1巻出版されている。
「日常的怨霊の謎」をテーマに高田崇史の他シリーズと同様、歴史や文化、風俗についての謎を解き明かす内容の本である。
文庫化された①「鎌倉の地龍」、②「倭の水霊」、③「貴船の沢鬼」はすでに数年前に読み終えている。
10月に奈良の「大神(おおみわ)神社」に参拝する前に、このシリーズの④「三輪の山祇」を読んでおきたいと思って再度、読み始めたのだが・・・。
元々、高田崇史の作品が大好きだから、ほとんど読んでいるのだが、文庫本になるまで待っていたのである。
つい先日、⑤「嚴島の烈風」が文庫版で出版された。今年の4月に宮島の厳島神社に参拝しているのでワクワクしながら読んだら、内容がとても面白くて興奮してしまって、我慢出来ずにまた本屋に行ったのである。第6巻目の題名が「伏見稲荷の轟電」であった。
先月、仙台に嫁いでいる長女の出産に夫婦で行った時に、宮城県岩沼市の「竹駒神社」に参拝して来た。ここは日本三大稲荷であると云う表示があった。承和9(西暦842)年に小野篁が創建した古くて由緒ある神社であるが、参道が直角に折れていたのだ。
高田崇史曰く、参道が直角に折れている神社は怨霊を封じ込める為の神社である。エ〜ッ、お稲荷さんが怨霊?知らなかったなぁ〜。
この謎を早くに知りたいと思うと文庫版の出版まではとても待てなくなって、ノベルズ版⑥「伏見稲荷の轟電」を購入して来たのである。
この9日に「伏見稲荷の轟電」を読み終えたら面白くなってしまって、再度、本屋に行って全巻を購入して来た。
今は、⑦「五色不動の猛火」を読んでいる。今年中に⑧「京の天命」と⑨「女神の功罪」も読んでしまいたい。
ここ最近、神社仏閣を見て回る機会が多いが、高田崇史の本を読んでから神社仏閣を見るのと、神社仏閣を見てから本を読むのとでは、見方がまるで変わるのである。
歴史好き、謎解き好きの私にとっては大好物の本なのだ。
映画「来る」と高田高史の本とは直接の関りは無いが、「怨霊」の知識を持って見ると、また違った観点で見られるだろう。