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観光カリスマ
坂本和昭のブログ


■2018-12-17-Monday 勝毎「論壇」

十勝毎日新聞社「論壇」2018年12月17日掲載

「平成最後の大ニュース」

今年も残りわずか、師走といえば「今年の10大ニュース」が紙面をにぎわす季節である。私の10大ニュースの発表は紙面が足りないので、重大ニュースをひとつだけ書くことにする。それは、何といっても「島田晴夫師のマジック・ミュージアム来訪(10月29日)」であった。

マジックに無関心な人には「島田晴夫って誰?」であろうが、マジシャンなら知らない人は皆無と云うマジック界のレジェンドなのである。島田師の経歴等に関しては、前回書いたので割愛するが、今年の重大ニュースと云うよりも平成の30年間における最大のニュースと言っても大げさではない。

尊敬するロサンゼルス在住の世界一のマジシャンが訪問してくれただけでもうれしいのに、引退後に道具、衣装、資料などの全てをマジック・ミュージアムに寄贈すると複数の新聞社の記者を前に公に宣言されたのである。一番驚いたのは私であった。

何か1点でも、島田師の使用した道具を寄贈してくれたらありがたいくらいに思っていただけだったのに・・・。何と、「全てを寄贈するから『島田晴夫コーナー』を作って展示して欲しい、ドラゴンイリュージョンは350㌔もあるから運び込むだけでも大変ですが・・・」と笑って言うのである。

「ドラゴンイリュージョン」は、島田師のオリジナルマジックで、出雲地方のヤマタノオロチの神楽をモチーフにした物語性のある人体交換のパフォーマンスで、世界的に有名な演目である。この龍(りゅう)を展示するだけでもスゴイ目玉になる。

十勝毎日新聞社の「島田晴夫師が道具などを寄贈!」の記事が載った翌日からは、日本のマジック界は「なぜ、帯広のマジック・ミュージアムなんだ!」と騒然となった。来春の日本奇術協会の新年会で、プロマジシャンたちを前に事の経緯を講演することになったのである。まさにマジック界の大ニュースになったのだ。

日本のマジック界には、私などよりはるかに島田師と親しい方々が大勢いるにも関わらず、「今回14年振りの坂本さんとの出会いには縁を感じる。芸人はどんなに実力があってもタイミングが合わなければ世に出ることはできない。私は今回のタイミングを大切にしたい」と私を選んでくれたのである。

寄贈は「引退後」なので、まだ数年後になるであろうが、実現したら、世界中のマジック愛好家がマジック・ミュージアムを目的に帯広を訪れることになるであろう。

日本唯一の施設から世界的な施設に発展することになりそうだ。興奮が冷めやらない。