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観光カリスマ
坂本和昭のブログ


■2019-01-30-Wednesday 新聞取材2

小劇場の件で

28日とは別の新聞社の取材が入った。

昨日29日の紙面に大きく掲載されたからだろう。誰もが読む社会面の一番目立つ場所に大きく写真付きで載ったから、けっこう話題になっているようだ。

昼食を食べに行った蕎麦屋でも「社長!劇場を造るの?」と店の亭主に言われたほどである。

皆が無謀な試みだ。劇場なんて作ったって・・・と言う気持ちが根底にはあるようである。

しかし、私なりに分析した結果では、決して無謀な試みとは考えていない。

帯広市の人口は16万人、周辺の町村を入れても商圏人口は23万人といったところである。この少ない人口で、中心市街地で可能な不動産賃貸業を考えたときに、「物販」はネット販売にやられてしまってかなり難しくなっている。郊外型のロードサイドショップだとて安閑としていられない状況であろう。

「飲食」業は、人間は食べなければ生きていけない。食べたいと思った時に食べられなければ、ネットで注文して届くまで待つなんてことは出来ないので、物販よりは有利なのであるが、帯広は昔から人手不足なのである。大学生のバイトが少なく、主婦のバイトも農繁期は農家の「でめんさん」に取られて十分な確保が難しいという地域なのである。

「飲食」にいち早く目を付けて、物販のデパート業から飲食店ビルに転換した私であったが、こうも飲食店が増えてしまっては、客の取り合いならぬ、従業員の取り合い状態に陥っている帯広では、新たな展開は難しいと判断している。

他のビルがそうそう簡単に真似することが出来ない業態で、私の趣味や人脈が活かせて、やってて面白い業種なんてのは、少ないのである。

そんな中で、見つけたのが小劇場と云うモノであった。

大学生時代に東京の下北沢で小劇場でマジックを演じたことがあったが、ステージは狭いし、楽屋は無いし、マジックのネタをセットする場所も満足に無い劇場であった。

行政が造る「劇場」には大規模なものが多い。たとえ「小」ホールと名が付いていたとしても300〜600名規模のモノが多いのである。

これは、興行的には、この程度の収容人数でなければ、芸能人のコンサートなどでは、ギャランティを確保できないからであろう。

私が目指しているのは、高額なギャランティを必要とする芸能人用の劇場ではない。地元のアマチュア団体や個人が気軽に借りられて発表会に使える劇場なのである。

だから、客数は70〜100名も居ればOKなのである。逆にそれ以上だとかえって難しくなってしまうのである。

帯広にも、観客席が平らな貸会場は我が社のホールも含めて多数あるのだが、階段状の客席を持った場所は少ない。

そこに需要があると思っているのである。

既存の建物を使うから、制約も多いが、改築費用などは、建築費から比べれば格段に安くなる。

もちろん、本業が不動産賃貸業であるのだから、掛ける経費と収入とが採算に合わなければ実現は難しい。大勢の団体や個人が使ってくれると云う見込みが計算できるか否かがポイントになる。

果たして、今回の新聞記事で、どれだけの人が関心を持って関わってくれるのであろうか?