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観光カリスマ
坂本和昭のブログ


■2019-02-24-Sunday 島田晴夫師から

2月17〜20日まで

ロサンゼルス郊外の島田晴夫師邸にNHK札幌放送局の古谷敏郎アナウンサーと2人で滞在させてもらった。

私が作った日本唯一の「マジック・ミュージアム」に、昨年(2018)10月29日に島田晴夫師がご訪問下さったのだが、その際に、島田師が引退後に使用していた道具、衣装、楽譜、写真、資料に至るまでの全てをご寄贈下さるという申し出があったのである。

今回の滞在目的は、どの様なモノがあるのか、それをどうやって帯広まで送るのか、展示の仕方をどうするのかの参考にする為だ。

島田師のご自宅に泊まり込んでジックリと調べようと云うのである。

資料や写真を見ながら島田さんのお話を聞いている内に、複数部数を所持されているモノを差し上げますと、雑誌やデビュー時の宣材写真やDVDなどをたくさん頂戴したのであった。

古谷さんが、「島田さんが、ラスベガスのリビエラホテルで1988〜93年までの5年間トリを取ったスプラッシュの映像ってありませんか? 私は実際にべガスで拝見していますが、あれは撮影禁止だったから、日本のメディアも所持していないと思うのですよ・・・」と言う。

それを聞いた島田さんが、「そうなんですよ。撮影は禁止だったんですよね。でも最後に、記念に残しておきたいからと劇場に交渉して最後の年の93年12月に1日だけ撮影させてもらったのが有るはずなんですけれど・・・」と言って調べてくれたら、そのDVDが見つかったのである。

すぐに、リビングにあるテレビで映してみたら、ちゃんと映像が映っていたのである。「この映像は、たぶん日本のメディアも持っていないと思いますよ」と島田師が言う。

「これ、差し上げます。」と言われるが、あまりにも貴重過ぎて・・・。

「お預かりして、ダビングして、それからお返しします」と云うことになったのであった。

失くしたりしたら大変である。専門の業者に依頼してダビングすることにしよう。

トロフィーや賞状を飾ってある部屋では、「これらのトロフィーや賞状や記念品なども全て坂本さんのところに贈りますから・・・」とおっしゃるので、ビックリしてしまった。本当に良いのであろうか!

島田晴夫コーナーの展示方法をしっかりと構想しなくては・・・。

島田晴夫師のマジシャンとしての偉大な点は、演目がすべて自分で考案したオリジナル作品であると云うこと。そして、若くして、徒手空拳で海外に出て、苦労しながらも世界ナンバーワンのマジシャンになったと云うことである。日本人のマジシャンでは他にはその様なマジシャンは見当たらない。

わずかに「石田天海」師が海外で活躍された例があるだけだが、それとても松旭斎天勝一座のアメリカ公演で一人(正確には奥さんのおきぬさんと2人)居残ってからの活躍であり、何らの基盤もない状態から、自ら切り開いて勝ち取った例は空前にして絶後である。

その意味で、島田師の苦労には並知れぬ壮絶さがあるのだが、それを私達に楽しそうに語ってくれるところに、後進への想い、マジックへの熱い想いが伝わってくる。

それを任される責任が重大である。

マジック・キャッスルのミュージアムにもひけを取らない展示にして、世界中から見に来てもらいたい。