という題名になった。
私が書いた、十勝毎日新聞紙上でこれから始まる14回の連載の題名である。1回が約1000字であるから1万4千字の労作だ。
かなりベタな題名ではあるが、マジック関係者以外の方々に読んでもらうためには分かり易い題名でなければ・・・。と云う新聞社側の意見を取り入れた結果である。
2月17〜20日まで、ロサンゼルスの島田晴夫師邸に寝泊まりして密着取材をした内容を書きあげたのであるが、わずか1ヶ月の期間で完成させた。こういう類のものは、記憶が鮮明に残っている内に書きあげなくてはならないのだ。
島田師にインタビューをしながらメモを取ってはいるのだが、全てを書き取れるわけではない。メモはあくまで補助的な役割でしかないのだ。頭の中に入れながら、自分なりに構成をしていかなくては書けない。
かつては、自分でも驚異的だと思っていた記憶力が、ここ最近は衰えが著しいから、細かいところまで覚えている内に書きあげてしまおうと考えたのである。
こういうものは「勢い」というものが大切なのだ。
話してくれた島田晴夫さん自身も、話した直後の方が、何を話したのか鮮明に憶えておられるであろうから、後の確認作業も楽になる。
時間をおいてしまうと、お互いに記憶も意欲も勢いも失せてしまうものなのだ。
島田晴夫さんの伝記的なものは、これまでにマジック専門誌では複数書かれているが、私の師匠であるジミー忍師の物語はない。ジミー師の伝記もまとめて後世に残したいと考えていたのだが・・・。
去年の3月に東京で暮らす師匠夫人にテープ起こし原稿を送って赤ペンを入れてくれる様に依頼したのだが・・・、1年経っても未だに原稿が戻ってこないのである。
遠いロサンゼルスとの間ではすぐに出来たことなのに、距離が近い東京とでは・・・。
もう、私の記憶がかなり薄れてしまったから・・・。こっちの方は、かなり難しい状況になってきてしまったなぁ〜。