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観光カリスマ
坂本和昭のブログ


■2019-05-19-Sunday 山野井さん

千葉から山野井孝有さんらがマジック・ミュージアムを訪問してくれた。

訪問してくれたのは「戦争はいけません〜元従軍看護婦 戸田ノブ99歳の思い」の共著者である山野井さんと後藤眞理子さんのお二人である。

山野井孝有さんは、「世界最強のクライマー」と呼ばれる登山家の山野井泰史さんの父親でもある。

泰史さんと奥さんの妙子さん夫婦は共に登山家で、TBSテレビの「情熱大陸」でも紹介されたが、サポート・チームから支援を受けることなく、酸素ボンベも固定ロープも使わず完全に自分の力だけで山頂を目指すアルパインスタイルの第一人者だ。

アルパインスタイルは登山の中でも最も難しく危険だと言われている。

私の趣味はマジックで、完全なるインドア派であるから、アウトドア派の最たるものである登山は全くの門外漢で興味も無かったし、登山をする人の気持ちは未だに理解することが出来ないが、山野井孝有さんとのお付き合いから泰史さんのことを知ることになった。

山野井孝有さんとの出会いのキッカケは、アメリカコロラド州ボルダー市在住の秋間美江子さんである。

泰史さんが若い頃に、ボルダーの岩山の壁を登っているときに落っこちて骨折をし、半年間ボルダーの病院に入院したことがあったと云う。

病院のボランティアをやっていた秋間さんが、泰史さんの通訳やら世話やらをしたそうだ。

アメリカの病院は、健康保険が利かないから、患者が払えるお金の金額次第で治療法が変わるのだそうだ。

父親の山野井孝有さんは、秋間さんに依頼して、泰史さんの治療、入院の世話をしてもらったのだと云う。

私と秋間さんとのつながりは、1995年に帯広青年会議所の「国際環境大学構想プロジェクト」の視察でボルダー市を訪れた際に、秋間さんご夫妻に大変にお世話になって以来、お互いの家を行き来する間柄になった。

つまり私と山野井さんは、「秋間美江子」さんつながりなのである。

1941年12月8日、日本軍による真珠湾攻撃の当日に起きた冤罪事件「宮澤・レーン事件」で、秋間さんのお兄さんである北大生宮澤弘幸さんがスパイの容疑を掛けられて逮捕されるという冤罪事件が起きた。

当時の特高に依るでっち上げ逮捕であった。

弘幸さんは終戦後(45年10月)に釈放されるも、過酷な獄中生活で身体が弱っており47年2月22日に27歳で死去された。

山野井孝有さんら有志は、2013年「北大生・宮澤弘幸『スパイ冤罪事件』の真相を広める会」を結成、私も世話人に名を連ねたのであった。

山野井さんとは、その頃からのお付き合いである。

ボルダー在住の秋間美江子さんは現在92歳、東日本大震災の際にはアメリカから駆け付けてボランティア活動をした熱血女傑であるが、近況を伺うと、最近、転んで入院をしたと言うし、全身に癌を抱えていて、来日することは難しい状況であると云う。

元気になって、またボランティアで活躍して欲しいと願っている。