三谷幸喜の脚本・監督作品である。
何度も書くが、映画はコストパフォーマンスが抜群な娯楽であると思っている。2時間ほどを1100円で楽しめるのだから・・・。
週刊新潮(9月19日号)の映画評では何と35点という低い点数であったが、13日に公開されたばかりであるし、予告編でも面白そうであったので見に行くことにした。
予告編は別名「三分間の魔術師」とか「三分間の詐欺師」とも言われているが・・・。
三谷幸喜作品はこれまでほとんどを映画館で見ている。軽妙なコメディでクスリと笑わせてくれるのが好きである。劇中に有名俳優がチョイ役で出ているのも探すのが楽しみのひとつになっている。
映画の内容を詳しく書くのは、マジックのタネ明かしと同様の行為であるから、ここでは詳しく書かないが、今回の作品は政治を扱っているだけに三谷幸喜の「逃げ」の姿勢が表れているように感じた。
「政治批判」とは言われないように、軽く茶化す程度に収めている。
また茶化す政治家も亡くなっている人にしていたようだ。
現在のトランプと安倍首相の関係性を思わせるような場面がいくつか出てくるが、時代背景を、現在ではなく10年ほど前に設定していることを強調する為なのか、携帯電話はガラケーでスマホは出て来なかった。この辺が「逃げ」というかズルイというか・・・。
重大な政治問題は一切取り扱わずに、サクランボ対アメリカンチェリーに矮小化して、左右両方面からの批判が起きないように配慮したのであろうなぁ。
一見政治風刺映画という装いであるが、単なるコントになっていた。
まぁ、気楽に見られるコメディ映画として見るならば、それもまた良いのであろうが、少々物足りなかったなぁ〜。