テレビの影響力って物凄いものだなぁ〜、その後もひっきりなしに問い合わせの電話やら、直接訪ねて来るお客さまもいて驚いている。
あまりにも欲しいと云う人が多いものだから、妻や息子は「全部売ってしまいなさいよ!」と言うのだが、私としては保存展示用に3人の職人の作品をそれぞれ3個ぐらいずつは残しておきたいのである。
あまりにうるさく言われるものだから、どこかに在庫が隠れているかもしれないと思い、倉庫の中をくまなく探してみたら、十勝達磨の置物は無かったのだが、2代目職人の末木虎正の作品の「風鎮」が10組ほど出てきたのであった。
「風鎮(ふうちん)」とは、床の間に飾る掛け軸の軸先に、読んで字の如く風を鎮める目的で着ける錘(おもり)である。
装飾の意味も強いモノなのだが、メノウや水晶や十勝石、陶器などの重たいモノに穴を穿ち、その穴に房を通して掛け軸の軸先にぶら下げて錘として使用する。
今回見つけた十勝達磨は風鎮用に作ったモノであるから、十勝達磨の頭から尻まで穴が空けられているので置物用としては不向きである。
しかもだ!
もはや床の間のある和室がある家など少なくなった。ましてや更に掛け軸を持っている家も少ないだろう。たとえ掛け軸を持っていたとしても、昨今の家は風が吹き抜ける様な構造の家は少ないだろうから「風鎮」など必要としないかもしれない。
おそらく先代社長の父が、これはもう売れないなと思って倉庫の奥に仕舞い込んだままになっていたのであろう。
せっかく出てきた十勝達磨なのにモッタイナイ!
ここはマジック愛好家としての手先の器用さの出番であろう。
風鎮を改良して「十勝達磨マスコット」に作り変えてみたのである。そうしたら、結構面白いモノになった。早速ホームページに商品として掲載してみたのである。
さてさて、はたして評判はどうなるであろうか?
楽しみである。