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観光カリスマ
坂本和昭のブログ


■2021-03-18-Thursday 嫌な風潮

オリンピックの開会式の演出を

担当する責任者の佐々木宏氏が辞任を表明したと云うニュースに、エッまたかよ!と思ったのだが・・・

良く見たら今年の3月5日じゃなくて、去年「2020年3月5日」の事だと云う。1年前のグループLINEでのアイデア出しの披露の段階でのことで「タレントの渡辺直美を起用して、オリンピックの〈ピック〉を豚の〈ピッグ〉にして渡辺直美に豚の恰好をさせる云々」という様なアイデアを披露したならば、LINEの相手達から即座に否定されて撤回したと云うのである。

なんで、こんな1年前の話の、しかも内輪の会議のアイデア出しの段階の意見が公開されて、それで辞任しなければならないのだろうか?

まぁ確かに、オリンピックの開会式の演出としては、体型を揶揄する表現はまったくマズイし、このダジャレにはセンスのセの字も感じられないダサいアイデアではあるけれども・・・。

しかし、これは「魔女狩り」である。

そもそも会議のやり方には色々な方法がある。

私がやっていた会議では「他人の意見は否定しないから、どんなにバカバカしい意見だと例え自分で思っても皆に披露することで、そこから新しいアイデアが生まれる可能性が高まる」と云うルールで行っていた。

「北の屋台」も部外者からは「北海道みたいな寒い場所で屋台なんか出来る訳がない」とか「法律上禁止されているのだから出来っこない」とかの意見が寄せられたのである。もしも、既成概念に従って、最初の段階で諦めていたら「北の屋台」はこの世に存在してもいないのだ。

他人がバカバカしいと思っても、別な角度から見たら違って感じることだってあるし、別な感性で見られるかもしれない。むしろ最初のアイデア出しは、それこそバカバカしいと思われる様な多様なアイデアがたくさん出てきた方が発想の幅が広がるのである。

今回の「魔女狩り」みたいな愚かな事をやっていたら、それこそクリエイティブな発想を必要とする会議は成り立たない。

仲間内に披露しただけで辞任しなければならないならば、出席者が委縮してしまって、面白いアイデアを出せなくなってしまう。

実に馬鹿げた行為である。

マジックの発想法では「現実には起こりえない不思議な幻想や妄想を、科学的、心理的な方法で実現、又は実現したように他人に錯覚させる」のであるから、マジックを知らない人達からみたら、その発想やアイデアはバカバカしいと感じることであろう。

内輪の非公開の会議でのアイデア出し時点での発言を問題視するのはあってはならない行為である。アイデア出しにタブーを設けてしまっては画期的なアイデアなんて生まれてこない。ましてやこのアイデアが採用されたわけじゃぁないのに・・・。

こんなバカな「魔女狩り」は即刻止めるべきである。