メールが入った。島田晴夫師が危篤であるとのことである。
島田晴夫ご夫妻は現在アメリカのロサンゼルスに在住である。
英語を翻訳アプリで日本語に変換してあるので、ところどころ文章が分りにくいという理由もあるのだが、ショックで動揺してしまいメールの文章を正確に読むことが出来なくなってしまったのである。
島田晴夫師は私が最も尊敬するマジシャンである。
私は小学6年生からマジックを始めていたが、高校生の時にプロマジシャンになることを目指し始めたのは、テレビ番組で島田師の鳩出しの圧倒的存在感のある演技を見て感動したからであった。
大学4年生の時に、マジックコンベンションで来日していた島田師と初めて直にお話しが出来た時には感動してしまってサインしてもらうことさえ忘れたほどであった。
すぐにキーリー夫人のメールに返信したのだが、自分でも何を書いて良いのやら動揺してすっかり分からなくなっていた。
すぐに、マジック関係者で島田師と親しいと思われる方々にメールでお知らせをしたのだが・・・。
しばらくして島田晴夫師から、私の携帯に電話が入ってきたのである。
ビックリした。なんとご本人からなのである。
「2011年に東大病院で肝臓癌の手術を受けたが、今回は腎臓の働きがストップしている。余命3〜7日くらいだと・・・、今日はここ最近では一番身体の具合が良い・・・」とのこと。
直接本人からお電話をいただいて恐縮なんてものではない。直立不動になって会話を続けたのであったが、こんな場合に何を話してよいのやら・・・。
私が連絡を入れた島田晴夫師と親しい方々からは励ましのメールやら電話やらが続々と入っているとのことで、嬉しかったとお礼まで言われてしまった。
島田師にはなんとか持ち直してまだまだ活躍してもらいたいと願う。