ほとんど「活字中毒患者」と言っても良いくらいである。
常に何某かの活字を目にしていないと落ち着かないのである。
しかも、気に入った本は何度も読み返すので、図書館で借りたりはせずに購入して手元に置いておきたくなるのである。
だから、自宅も会社も本で溢れ返っているのだが、会社の書庫に置いてある本を整理することにした。
半年ほど前に、帯広市の図書館に全部寄贈しようとしたのだが「十勝関係の本以外は受け付けない」と拒否されたので、十勝関係の本のみを帯広市図書館と百年記念館に寄贈したのであったが、今回処分するのはその残りの分である。
残りと言っても、その数はざっと1万冊くらいはあるであろう。なにせ、10畳間程の書庫に、所狭しと並べてある本棚が14本もあって、その内の8本くらいがまだ残っているのである。
後輩で本好きな者が居るとの情報があったので、無料で差し上げるから段ボール箱持参で取りに来ないか?と打診したのである。
何人かは数百冊ほどは持って行ったのだが、まだまだ残っているのだ。
もう誰でも構わないから本好きな人に読んでもらいたいと願っているのだが・・・。
その本の整理をしていて、山本夏彦翁の文庫本が数冊目に留まった。パラパラとめくってみたら、これが面白い。
山本翁が50年以上も前に描いた文章なのであるが、今、再読しても面白いのである。
私は今、数年振りに歯医者に通っている。昔の歯医者とは違って予約制になっているから、昔ほど待ち時間は長くはないのであるが、それでも診察を待っている間に読む本としては最適である。4冊ほどを自宅に持って帰ったのであった。
これだから本が減らないのだなぁ。
昨日、とある出版社から電話が入った。私が18年程前に書いて出版した「北の屋台繁盛記(2005年メタブレーン社刊)」という本を国立国会図書館で見かけて拝読したら感動した。電子書籍として再出版しないか?というお誘いの電話である。
体の良い自費出版の類の誘いである。
私は読むのも好きだが書くのも好きである。
しかし、北の屋台を辞めてから15年も経つのであるから、今更、出版したところで、私には何のメリットもない。それどころか電子書籍化するのに数十万円を負担して欲しいと言うのである。即座にお断りしたのであった。