差出人名は「北海道大学大学院医学研究院腎泌尿器外科学」という長~い名称の機関である。
内容は「早期前立腺がん患者の治療前意思決定プロセスが、治療後長期経過の健康関連QOLおよびDecision regret に与える影響を評価する横断研究」とこれまた長~い題名のアンケートに協力して欲しいとのこと。
要は、私が受けた前立腺癌の治療前後の様子などを聞きたいということである。
日本では前立腺癌は男性では罹患率が一番多い癌であるが、施術後の生存率が一番高い癌でもある。治療後かなり長い期間を快適な状態で暮らすためには患者側も事前によく勉強しておく必要があると思うのであるが、治療を受けた患者の生の声(実態)というのはなかなか伝わってこない。
私が受けた「陽子線治療」と「ホルモン治療(内分泌治療)」の副作用のイメージと実態は、治療前と治療後とでは大きく異なっている。
「陽子線治療」は症例がまだ少なくて不安があったのだが、「ホルモン治療」の副作用というのは、患者の体質によって、かなり差があるのだと自分自身の体験で初めて知ったのである。
治療前には医者からの説明で「まれに、こういう副作用が出る患者さんが居る」とは聞いていたのであるが、自分がその希な体質であったとは思いもよらなかったのである。
治療方法の種類も多いことから、どの様な治療を受けるべきかと悩んでいる患者が多いのであろうと推察される。
設問内容や、それにどの様に回答したのかの詳細は書かないが、排尿、排便や性生活など、いわゆる「下」の問題で、答えるのが恥ずかしい設問があるのだが、まじめに回答した。
このアンケートに答えることが、前立腺癌に悩んでいる方の一助になるならば良いと思う。