断捨離なのか、それとも整理なのかは自分でも分からないが、今、片付けをしている最中である。
我が家の遺伝子なのであろうか? 兄弟姉妹もモノが捨てられない性格が似ているようだ。
祖母は、お菓子の紙袋、包装紙、紐、果てはブリキ缶を封印していたビニールテープまでを取っておいた人である。
その性格をそのまま引き継いだ父も、何でもかんでも保存することが好きな人であった。
平成4年に父が64歳で亡くなった時に、膨大な遺品整理は途方に暮れてしまってほとんどが手付かずのまま最近まで保存してあった。
父は十勝観光協会と帯広観光協会の会長を長らく務めていたから、観光関係のパンフレットやら時刻表やら雑誌類なども全て集めていた。
ただし、父はただ集めるだけの人であって、整理整頓や保存をする人ではなかったから、その役目は主に母が担っていた。
私が22歳で父の会社に入社してからは、その役目が私に回ってきたのである。
しかし・・・・・・・・・・・・
かつてはどこに何を保管しているのかを、しっかり記憶していたのに、最近は記憶力に陰りがみえてきた。
今回、整理を始めたら・・・・・
坂本ビル内には倉庫がやたらと多いのである。使わなくなったビルの場所を倉庫に改造してモノを運び込んだのであった。
整理をしている内に「アレッ、こんなところから、こんなモノが出て来た!」「あらら、こんなモノもあったんだぁ~」の連続である。
今日は、昭和20年頃の、父の高校の教師の免許やら中学校の教師免許、ダンス教師の免状、ダンスホールの営業許可証、図面などが出て来た。
父は北大の臨時教員養成所を卒業して教師の免許を持っていた。卒業後にしばらく三条高校や第三中学校で教師をしていたことがある。
このまま捨てるのは偲びないなと思って、帯広百年記念館の学芸員に連絡をしたら「貴重な資料なのでぜひ百年記念館で保存します」と言う。
百年記念館で保存してくれて「坂本勝玉堂」「坂本ダンス会館」「サニーデパート」などの展示コーナーでも造ってくれたら、祖父も父も喜んでくれるであろう。
倉庫を整理するたびに、面白いモノがどんどん出てくる。少しは整理が楽しくなってきた。