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観光カリスマ
坂本和昭のブログ


■2024-01-19-Friday 二七日

昨日は今月5日に亡くなった母の二七日であった。

仏教では亡くなった後、七日毎にお坊さんが読経をあげに来る。これが7週間四十九日まで続くのである。

我が家の宗派は曹洞宗で禅宗のひとつである。曹洞宗ではこの間毎日仏前に「御霊供膳(おりょうぐぜん)」と云う白飯一汁三菜からなる精進料理を供えることになっている。

我が家ではずっと「おりくぜん」と言っていたが、これは「御霊膳(おりょうぜん)」がなまったのではないかと思う。

いわゆる精進料理であるから、肉、魚、玉子は使わずに野菜や海藻、穀類、豆を基本食材とする。野菜でもいわゆる五辛(ごしん)(ニンニク、ラッキョウ、ネギ、ニラ、はじかみ)は使用しないことになっているし、もっと厳密な御霊供膳の決まりでは、調味料としても鰹出汁や煮干しなどの生き物である魚の出汁ではなく、椎茸や昆布の出汁を使用することになっている。さらにもっと些末なことを言うと、お新香は二切れ供えるのが基本で、三切れは「身を切る」とされて忌み嫌われている。日本人特有の言葉遊びというか、同音多義語に意味を見出すことがこんなところにも表れている。

御霊膳を毎日供えるというのは現代社会ではかなりシンドイことであろう。

我が家の菩提寺の永祥寺からは、毎日供することはないですよとは言われているのだが、やはりこういうことはやっておきたいと思うのである。

毎日供えなければ、それはそれで少しは楽だなとは思うのだが、何となく儀式にはある程度のしきたりがあった方が有難味を感じてしまうのは、私が古い人間だからなのであろうかなぁ~。でも、実際には私が作っているわけではないのだが・・・。

妻の実家は浄土真宗で、この宗派には「御霊供善」のようなしきたりはないというが、妻が毎朝作って供えてくれているのである。