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観光カリスマ
坂本和昭のブログ


■2007-12-20-Thursday 地球環境問題

十勝に地球環境問題を専門に扱う大学の設立を計ったのは1992年のことだった。

ここ最近、世界的に地球環境問題への関心が急激に集まって来ていると感じる。

今から16年前の1991年に帯広商工会議所が十勝に大学を創りたいと言い出した。帯広には「帯広畜産大学」・「大谷短期大学」の2校が在ったが、地元の人間が入れなかった(国立二期校、農畜産系)り、女子短期大学であったりというということから、新しく大学を設立しようと呼び掛けたのである。

その大きな理由は経済面であった。東京や札幌に子供を出すと、授業料、生活費、旅費その他の出費が嵩み、親のスネが細くなり、地元での買い物などが抑制される。帯広に大学があればそれらの出費がなくなり、学生も地元で暮らせばバイトをしたりして経済が活性化する。という類の考え方であった。

その活動に協力せよ!との要請が帯広青年会議所(JC)におこなわれた。商工会議所と青年会議所は名称は似ているが何の関係も無い団体である。だが帯広市のような人口17万人程度の小さな町では、親が商工会議所の議員で息子が青年会議所のメンバーという構図がごく普通になる。断ることは難しい状況であったと思われる。

91年8月にJCの例会で「公立大学設置問題を考える」を開催して取り組み始めたのである。因みにこの年の私は都市環境委員会の委員長を務めており、環境問題に関わりを持った年でもあった。

翌92年には大学問題委員会が作られて私も委員として配属され、そこで地球環境問題を扱う「十勝国際環境大学」を創ろうと提唱したのである。

93,94年(JCは毎年全役員が入替るので活動の継続性には難点がある)はこの活動は下火になってしまった。

95年の理事長から私に副理事長として「国際環境大学構想プロジェクト」を担当して欲しいとの要請を受けて積極的に活動を再開した。

地球環境問題を科学的に研究する大学ではなく。ISO14000Sなどの環境マネジメントの出来る人材を輩出する大学を創ろうとしたのである。

ところが・・・

当時の世相は「環境問題は経済活動の邪魔」「エコロジーとエコノミーは言葉は似ているが相反する活動」などというような時代で、地元のお偉方からも環境問題など勉強しても意味が無いと、まったく相手にしてもらえなかった。

先を見通すことは難しい!だからその時にピークのモノを追いかけてしまうのであろう。長期のプロジェクトでは予測が大切だと思うのである。頭の固い人間は長期プロジェクトには向かない。

2001年に開学する予定であったから、最初の卒業生を輩出するのは2005年になる。その時に卒業する学生が就職できるような大学でなければ学生は集まらない。どの大学だって少子化で苦しんでいるのに、経済学部や文学部などのありふれた大学を創っても・・・

今また、商工会議所が大学問題を言い始めた。あの時に思い切って地球環境問題を扱う「国際環境大学」を創っていたならどうなっていただろうか?

少なくとも世界的な話題にはなっていただろうな、今年のノーベル平和賞は・・・と夢想する今日この頃なのである。