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観光カリスマ
坂本和昭のブログ


■2007-12-26-Wednesday アンコール・ワット 5

2004年2月3日 十勝毎日新聞掲載 「ライトアップしたアンコール・ワット」

滞在中、幸いにも「アンコールの夜・2003」というアンコール・ワットをライトアップする三日間だけのイベントに遭遇した。アンコール・ワットの裏側にあたる東側正面にステージを造り、フランス人による現代舞踊とカンボジア人による民族舞踊を演じるイベントだ。

観客席はさらに東外側に造られているのでライトアップされたアンコール・ワットを背景にした舞台となっている。初日(19日)の舞台は主賓としてフン・セン首相が招かれていたが、到着が三十分遅れたために暗い中(始まるまではライトアップしていない)を何のアナウンスもないままに待たされた(あっても意味は聞き取れないのだが)。さすがにカンボジアでも12月は冬だけあって半そでのTシャツだけでは肌寒い。「早く始めて」とブツブツ言っていたのだが、演技が始まりライトアップされた瞬間、その幻想的な美しさに感動した。かつてのアンコール・ワットは金で覆われ黄金色に輝いていたという。照明で浮かび上がった姿はその面影を彷彿とさせてくれた。

ボーッとして背景のライトアップされたアンコール・ワットばかりを眺めていて、演技はほとんど見ていない。演技が背景のすごさについていっていないのだ。こんなすごい背景の舞台で演じるのは大変なことだなぁと感じた。

翌朝、シェムリアップ市内の「オールド・マーケット」という市場に出かけた。生活に必要なありとあらゆるものが売られている。自分で取ってきたのであろう果物や魚などを並べて売っている姿はじつに活気にあふれていた。値段は交渉次第。なぜそんなに安くなるのか理解できないほど値段がどんどんと下がっていく。一緒に行ったある人は交渉している内に錯覚を起こし、かえって最初よりも高く買ってしまった。それほど金銭感覚が麻痺してしまう。

帰国の際の空港での待ち時間がやたらと長いので手続きを終えた後に、近くに出来た(まだ完成していないのに客を入れている)ばかりの「民族文化村」に行くことにした。かなりお金をかけた施設だが、しょせんは贋物でしかない。本物の遺跡を見た後で訪れてもまったく意味が無い施設だ。もっと別な事にお金をかけたほうが良いのにと感じただけだった。