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観光カリスマ
坂本和昭のブログ


■2008-01-30-Wednesday 方向感覚

方向感覚には絶対の自信を持っていた。

過去形で書いたのは最近それが怪しくなってきたからである。以前は室内にいても、地下街に居ても、何処に居ても、東西南北が感覚的に判ったのである。地図さえあれば何処にでも行ける自信もあった。

父もそうであったし、息子もそうであるから、多分、先天(遺伝)的なものではないかと思う。

小学校の2年生頃からたった一人で汽車に乗っては、札幌や留萌の親戚の家に遊びに行っては小遣いをねだっていた。春・夏・冬の三つの休み毎に行っていたのである。親戚も仕事が忙しいから構ってなどもらえないから、一人で札幌の市内を歩き回っていたのである。駅に迎えに来てくれるなんてこともなかった。札幌駅から一人で歩いて親戚の家まで行くのである。今の時代なら途中で補導でもされるのかもしれないが、当時は奇異にも映らなかった様で、街中で声を掛けられることもなかった。

歩き回る癖は未だに抜けず、旅行に出るとやたらとあっちこっち歩き回る。するとすぐにその地域の地図が頭の中に浮かび上がるのである。そうやって土地勘を磨いていたのだ。

ところが、何度行ってもそれが出来ない場所がある。それはアメリカのラスベガスである。外を歩く分には何の問題もないのだが、カジノの中に入ると方向が判らなくなってしまうのである。

私はギャンブルが好きではないから、ほとんどやらない。では何故、ラスベガスに行くのかというと、マジックやサーカスやミュージカルなどの一流のショーが面白くて安いから、それを観に行くのである。毎日2回ずつ講演をしているから、3日居れば6本のショーが観られるのである。値段は高いものでも30ドル、安いものなら15ドル程度なのである。しかも食費も安い、朝、昼食なら5ドルも出せば充分で、夕食でも15ドル程度で豪華な食事が出来るのである。

ホテルはギャンブルで稼いで、ショーや食事は客寄せ用にと安くしているのである。

どのホテルも受付はカジノの中にあるから、スロットマシンの中を抜けて行くしかないのだが、このスロットマシンの並んでいる中に居ると、私の方向感覚が狂ってしまって、しょっちゅう迷子になってしまうのである。きっと電磁波の仕業に違いないと踏んでいるのだが、ある人に言わせると「人間の思考を狂わせる電波を発して、ギャンブルに金をつぎ込ませるようにしているのさ」なのだそうだ。真偽の程は判らないが・・・

我が家の女は、男の連中とは違って皆、極端な方向音痴だ。親戚の法事に出席する為に母と妹と三人で札幌にJRで向かった時のことである。帯広始発の列車に、妹が足の悪い母を先に乗せてるからと売店を私より先に出た。後から買い物を済ませて乗り込んだら隣に居るはずの母と妹が居ない。発車時間が迫ってくる。もしやと思って階段を駆け下りて隣の釧路行きのホームに行ってみるとそこに二人が涼しい顔して待っているではないか。すぐに「方向が逆だろう」と言って札幌行きのホームに連れ戻し、ギリギリで発車時間に間に合ったのである。方向音痴は何人いても烏合の衆で何の役にも立たないことが判った。

判らないなら駅員に聞きゃ良いものを・・・

最近、私の方向感覚に狂いが生じてきたのは、こんな母の血が私の中で色濃く働き始めたのかもしれない。

今日はこれから札幌で会議だ。間違って釧路に行かないように気を付けよう!