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観光カリスマ
坂本和昭のブログ


■2008-02-06-Wednesday 思うこと!

昨年(2007)の3月末日で北の屋台を卒業したのだが・・・、

相変わらず講演の依頼が多い。この2〜3月は予算消化(?)の為なのか、特に依頼件数が多い。

全国各地で「中心市街地が疲弊」しており、しかも有効な解決策がみい出せなくて困っているというのだ。北の屋台からヒントを、ということなのだろう。

北の屋台を卒業することで自分の時間が多く取れるようになるかと思っていたのだが、まだしばらくは難しそうな気配なのである。

今や日本のほとんどの街の旧商店街が破壊されている状況にある。原因は「郊外型ショッピングセンター」や「テレビショッピング」や「コンビニエンスストア」の台頭である。これが先なのか、後なのかは調べていないが、日本人のショッピングに対する考え方が変化したことも要因だと考えられる。

「大量生産の商品」なら、何処で買っても同じものが手に入る。消費者は同じ商品なら「安い」方が良いと、一円でも安いところを探しては買うのである。

店側は安くする為に、まず「店舗費用」を削る。地代の安い郊外に大型の店舗を造ったのである。更に安くあげる為に何処の町の店舗も同じ様な形にしてデザイン費や造作費を安くしていく。だから何処の町に行っても郊外の道を走っていると景色が同じに見える様になってしまったのである。

「人件費」を安くする為に、正社員数を減らして、パートやアルバイトなどの臨時雇いの人間を増やす。

究極は、建物を建てずに「テレビの放送枠」を買い取って販売するテレビショッピングだ。店舗建物を建てないから、土地代は掛からない。建設費も掛からない。メンテナンス費用も掛からない。社員もいらないから人件費も少なくて済む。買い手は全国各地のテレビのある家だ。極端なことを言えば「コールセンター」の様な電話係を臨時で雇えばOKなのだ。

これでは地方の中途半端な大きさの店は、価格では絶対に勝負にならないだろう。

毎日食べる食料品を扱うスーパーぐらいしか、日常の買い物では必要としないのである。流通が発達した今日では翌日には自宅に届いてしまうのだから。

現在は全盛を極めている「電器」「スポーツ用品」「靴」「家具」などの『カテゴリーキラー』と言われた郊外型大型店も、このままでは「テレビショッピング」に負けてしまうかもしれないのだ。

「無くなって初めて重要さが判る」ということが、かなりあるものなのである。そして「一旦需要が無くなってしまったものを再び作り出すことは難しい」のである。日本全国から店舗が消えて、宅配だけで満足出来るのだろうか?ショッピングには別の楽しみ方だってあるのではないのか?

「お金は循環するから活きる」のである。その地方で廻るから皆が潤うのである。全ての金を都会に一点集中させる方向では、国民は幸せにはなれないのである。オコボレを頂戴する様な体制はおかしいと気付かなければならないのだ。

安さを追求するのは限度がある。その限度ある競争に勝とうとして「偽装」などの不正が行われてきたのではないのか?

国民の意識がこれら立て続けに起こった事件を契機にして、変化することが必要だと考える。これらの事件を「人間万事塞翁が馬」にしようではないか!