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観光カリスマ
坂本和昭のブログ


■2008-03-02-Sunday 道新、朝の食卓1

北海道新聞2003年1月17日掲載「骨抜き」

「骨が無い魚を売っているよ」「ギョッ!」などと駄じゃれを言っている場合ではない。私にとってショッキングな特集がテレビで放映されていた。

最初は、たぶん骨を溶かすあやしげな薬品にでもつけるのだろう。そうであれば食品の安全性に神経質になった日本では誰も買わないだろうなと考えながら見ていた。

すると中国やタイなどの工場で、何と人の手によってピンセットで骨を一本一本抜いているではないか。

日本人はいつから皆お殿様のようになってしまったのだ。

あちらの国の賃金が安いからと思いついたものなのだろうが、これを日本の恥だとは考えなかったのだろうか。買う方にも問題が多いが、こんなものを作って売る方が罪は重いと思う。

いったいどこまで人間を堕落させ「骨抜き」にすれば気が済むというのだろうか。売れれば良いというものではないだろう。商売にも倫理というものがあるはずだ。

赤ちゃんでもあるまいし、他人に骨を取ってもらわなくては魚も食べられない「骨なし」人間ばかりになってしまう。

日本には箸という素晴らしい文化があるのだからせめて魚の骨くらい自分で取って、少しは「気骨のある」人間になろうよ。