イタリアンレストランで夕食をした後、「最高の人生の見つけ方」という映画を観て来た。
レストランは「タベルナ・センナリ」という、北の屋台の出身者である東成人さんが去年の2月に西1条南9丁目に開いたお店で、六花亭本店の東側にある洒落た店である。店名の「タベルナ(TAVERNA)」というのはイタリア語で[食堂]の意味であり、「食べるな!」という意味では勿論ない。彼は現在OCTV(地元のケーブルテレビ局)で料理教室番組を担当している気さくな男で、料理の腕前は本物である。奥さんも明るくて人当たりが良く夫婦で切り盛りしているお店である。北の屋台時代から、ここのスパゲッティ「蛸のぺペロンチーノ」が大好物で毎回行く度に注文するメニューだ。この日は映画の始まる時間が迫っていたので、ゆっくりと食事をするというわけにはいかなかったが、美味しい料理とお酒を戴いてから映画館に向かった。
映画は最近良く夫婦で観るようになった。夫婦50割引という料金で夫婦の内どちらかが50歳以上なら二人で2000円で観る事ができる。綺麗な映画館で新しい映画を観るのはとても気分が良いものである。
この日観た「最高の人生の見つけ方」という映画は、原題が「The BUCKET LIST(棺桶リスト)」という題名で、死んで棺桶に入る前にやっておく事のリストを作り実行するという映画である。ジャック・ニコルソンとモーガン・フリーマンの二人の名優が余命6ヶ月の癌患者の役で競演している。
内容はまだ観てない人の為に詳しくは書かないが、私が一番関心を持ったのは、フリーマン扮する妻ただ一筋に生きてきて浮気一つすらしたことのない自動車整備工のカーターに、香港のホテルのバーで言い寄る美しい女性が現れる場面であった。この映画の中で一番面白く、また深い心理描写の場面であった。私がカーターだったならたぶん・・・。
観た後に、妻にその場面の感想を言ったら「どうぞ〜」と軽くあしらわれてしまった。
映画の中では、「心臓麻痺で死ねる奴が羨ましい」というセリフがあった。「自分の死期を知りたいという人間は少ないのだ」とも言っていたが、私は知りたいと思う。やり残した事がないようにして、自己満足をして死んで行きたいと願っている。急に事故なんかで死ぬのはチョット困る。でも苦しみながら死ぬのも嫌だしなぁ〜。
何年何月何日何時何分にコロッと楽に死ねるというのが判っていて、直前まではピンピンとしているピンピンコロリが理想なのかなとも思ったのだが、本当にそうなったら恐怖心が湧いてくるのだろうしなぁ〜。