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観光カリスマ
坂本和昭のブログ


■2008-05-23-Friday 三重県津市

23日に講演の為に津市を訪れた。

これもまた市原市と同様に、3月3日に東京国際フォーラムで開催された「地域再生フォーラム」での、私の「まちづくり」の話を聞いて「北の屋台」に関心を持ってくれた県職員の方がお招きしてくれたものである。

私は昨年(2007年)3月末日で「北の屋台」から完全に卒業しており、現在はまったく北の屋台には関係していないから現況の説明は出来ないと言っているのだが、過去の立ち上げの話を聞かせて欲しいと言われると、国から任命された「観光カリスマ」としては引き受けざるを得ないのである。

というのは建前で、実はもともと旅行が大好きなので、行ったことのない街からお呼びが掛かると、行けるのが嬉しくてホイホイと引き受けてしまうのである。

三重県は以前に名張市から呼ばれて以来だし、津は始めてである。知らない街に自分で旅費を出さずに行けるなんて何という幸せな立場なのだろう。

講演で呼ばれる場合は、帯広は距離的に離れているのでどうしても前泊、後泊という二日間の余分な日程が必要になる。しかし、逆に、講演するだけに行って、終わったらすぐに帰るという慌しいスケジュールよりも、ゆったりとつぶさにその場所を見ることが出来るので、その方が暇な身にとっては嬉しいことなのである。

今回も、前日の22日の夕刻に津市に入り、担当の職員の方々や以前に北の屋台に視察に来られたことのある方々と一緒に夕食を共にすることができた。この配慮がとてもありがたい。見知らぬ街でたった一人で食事をすることほど寂しいことはないからだ。

翌朝は県立美術館にご案内いただいた。丁度「金毘羅宮書院の美」という展示が開催中で、前からとても見たかった企画展だったのでとても嬉しかった。今回は襖絵を実際の部屋の大きさと配置に合わせて展示してあるので、普段の金毘羅宮に置かれている状態で見ることが出来たからとても良い工夫をしている展示だと感じた。平日の朝一番に入館したのだが、お客さんが大勢来館しているので驚いた。この日は午後から美術家の「田窪恭治」氏による金毘羅宮に新しく納める襖絵制作の実演が見られるのだということであった。製作過程を美術館で見せるというのはとても面白い演出である。実際に大勢の観客が来たのだから、よその美術館も作品をただ並べるだけのものから脱却する良い見本ではないだろうか。旭川の旭山動物園の様に展示の仕方を工夫することで来館者を増やす事は可能なのであるから。

昼食は知事と二人の副知事との会食だという。県庁の応接室でお三方とご一緒させていただいたのだが、恐縮して緊張してしまった。これまた講師のプライドをくすぐる心憎い演出である。ウ〜ン三重県はなかなかやるなぁ〜と感じた。お金を掛けなくてもチョットした心配りで人は満足するものなのである。他人を喜ばせるホスピタリティとエンターティンメントが鍵なのだ。