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観光カリスマ
坂本和昭のブログ


■2008-06-19-Thursday 安全な社会とは

腰痛が辛くて思い出した。

中学生の時に器械体操部に入っていた。休み時間には中庭にある鉄棒でよく練習をしたものだ。

ある夏の日にその鉄棒で大車輪(身体と腕を伸ばした状態で鉄棒を中心にして背中側から回る)の練習をやっていた。前回りに回る先車輪(通称)は後方回りの大車輪よりも難しく、なかなか上手く回ることができなかったのである。中体連での鉄棒の規定演技では、フィニッシュはその先車輪で2回転してから3回転目の途中で鉄棒から手を離し、空中で身体を半回転させて着地するというものだったので、そのフィニッシュを練習することにした。

休み時間だから滑り止めの石灰などは勿論無いし、鉄棒用の革のサポーターも付けていない。もともと掌が汗ばむ体質なのでこの日も汗をかいていたのだが、クラスメートにイイカッコを見せようとしたのだ。

案の定、手がすべって背中から砂利の地面に落下した。背中をしたたかに強打して息が詰まり、意識が遠のきかけたがクラスメートが駆け寄り声を掛けてくれたのでなんとか持ちこたえることができた。

その時に背骨を痛めてしまい、結局、中体連には出られず、体操部も辞めることになってしまった。皆にカッコイイところを見せようと、調子に乗ったのが悪かったのである。

これが現代ならどうなるのだろう?

今朝、小学校6年生が屋上の採光窓の上に乗って、それが割れて落下して死んだというニュースを見た。子どもを失った親としての気持ちも理解はできるが・・・。

きっと学校の管理不足だとか言って訴訟が起こされるのではないだろうか?

私のケースなら、さしずめ中庭に鉄棒があるのが悪いとか、地面が芝生でないのが危険だとかという話にでもなるのだろうか?

そんな事を言っていたら、何にも出来なくなってしまうし、何にも設置出来なくなってしまうではないか。

設置側や管理者側がある程度の危険をシミュレーションして予防措置をしておくことは必要である。しかし、何をやらかすか分からない者に対する予測は難しい。個人個人がある程度の危険を自ら察知し避けるようにする教育が必要だと思う。

何をしたら危険か、何をしなかったら危険かというのは日々の生活からおのおのが判断しなければならない。

日本は平和過ぎて、安全は勝手についてくるものだと思っていやしないだろうか?

秋葉原殺傷事件のようなものなら、察知することは不可能であるが・・・。

結局、私もその時の代償でずっと腰痛に悩まされ続けているが、誰かを怨んでいる訳ではない。

自分の愚かな行為から起きたことは自らの責任なのである。