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観光カリスマ
坂本和昭のブログ


■2008-07-05-Saturday 環境問題1

洞爺湖サミットが近づいて来た。

地球環境問題が大きなテーマのサミットである。

そこで今回は過去に私が書いた地球環境問題に関するものを再掲載して、どのようなことを書いていたのか検証することにした。懐かしいことに「です、ます調」で書いている頃の原稿である。

1999年1月30日(土)十勝毎日新聞掲載「十勝の地域特性を調査研究〜21世紀のモデルに〜」

このコーナーのファンが増えてきたのは大変うれしいことです。これまでに23人の先生方に寄稿していただき、69週にわたって連載を続けております。同時にお問い合わせも増えてきましたが、ほとんどが「十勝環境ラボラトリー(TKL)」とは何をしている組織なのかというものですので、この辺で一度説明させていただきたいと思います。目的は「十勝を世界中で一番すてきな自立した地域にしよう」ということです。少し具体的に表現すると「十勝の地域特性を調査研究し、それを基に数々のプロジェクトを起こして実現させ、地球を汚さないクリーンなエネルギーを使用し、安全な農畜産物を自給し、世界に誇れる環境とライフスタイルを創りだして21世紀のモデルとなる地域にする」ということになります。帯広青年会議所(JC)を卒業した40歳代のメンバーが中心となってこの目的の実現のために1996年に設立したNPO(非営利組織)なのです。

この趣旨に賛同してくださった全国各地の著名な先生方に毎月第3金曜日(原則)に来勝していただき、「国際環境大学公開講座」(99年1月現在通算34回開催)を開設しており、このコーナーにも寄稿していただいています。その他、現在進行中のプロジェクトは「場所カー」「環境住宅」「童話製作」「十勝川調査」「食文化クラフト」「都市構想」「田園ライフスタイル」などです。詳細については帯広市西2南9・坂本ビル四階の事務所に事務局員が常駐しており、パンフレットや資料なども豊富に準備してありますので、気楽にご来所くだされば、いつでもご説明いたします。

そもそもTKLを設立するきっかけとなったのは、十勝に環境問題を扱う大学を創ろうというJCの活動が発端でした。地球環境は今日、非常に危険な状態になっておりますが、私たちがこの大学を提唱した92年当時は全くと言ってよいほど、皆無関心でした。97年の末に京都で開催された俗に言う地球温暖化防止会議(気候変動枠組条約第三回締約国会議)あたりから少しずつ関心が高まってきたようです。しかし、残念なことに誤訳である温暖化という言葉のイメージから、十勝では暖かくなるのはうれしいことだというように勘違いをした方が多く、問題の深刻さが伝わらなかったきらいがありました。また、リサイクルばかりがクローズアップされて、それ以前の段階の重要な活動が軽視されているのが現状です。

環境問題と公害問題は似ているようですが、二つの点で大きな違いがあります。一つは加害者と被害者の区別がつかないということ、二つ目は地域や国を飛び越えたボーダーレスであるということです。人間が引いた国境という線では環境問題を防止することはできません。お互いのエゴを捨てて、人と人、国と国とが協力し合って解決していかなければ、近い将来、地球上に生命は存在できなくなる可能性が大なのです。