«前の日記(■2008-08-14-Thursday) 最新 次の日記(■2008-08-16-Saturday)»
 | トップ |  | ビル概要 |  | テナント構成 |  | 沿革 |  | アクセス |

観光カリスマ
坂本和昭のブログ


■2008-08-15-Friday 日本三大珍品玩具

日本には三大珍品玩具というのがある。

今朝、我が社に買い物に来たお客さんから聞いた話である。

自然物を使って作った玩具で、山口県の「岩国石人形」、鹿児島県「鈴懸け馬」、そして我が社の「十勝達磨」の3つである。そう言って十勝達磨を購入されていった。

初耳だったので、早速ネットで検索してみたら、上記の3つが載っていた。

販売している本人が知らない内に、いつのまにか「日本三大珍品玩具」なるものに指定されていたわけだ。

十勝達磨は私の祖父が作ったものだ。作ったといっても祖父が彫ったわけではなくプロデュースしたのである。

明治38年に十勝の池田利別から帯広に移って坂本勝玉堂を開き、印鑑や十勝石細工品などを販売していた祖父は、自分の名前の「勝」という字が入っている十勝石(黒曜石)に愛着があったようである。この黒い石を使って縁起物を作れないかと考えて、十勝というのは全戦全勝に通じるし、達磨は七転び八起きであるから、十勝石で達磨を作れば二つの意味が重なり合って更に縁起が良くなると「十勝達磨」の制作を思いついたらしい。

十勝川に自然に転がっている状態の丸い石をそのままの形状で使って、それに達磨の顔を彫った素朴な置物であるが、その素朴さが受けたのか当時としてはかなりのヒット商品であった。売れる物にはニセモノが出るのは昔からの常だが、この十勝達磨にも随分とニセモノが氾濫したので祖父は当時としては珍しい商標登録をおこなったのだが、今の中国と同じに当時の日本人には商標などどこ吹く風で、一向にニセモノがなくならなかったという。

我が社の職人も、広瀬・末木・初鹿の三人がいて、それぞれが彫る達磨の顔が違うので、それがニセモノの横行を許したのかもしれない。

それにしても、お客さんからそんな話を聞くのはなんとも嬉しいことだ。この三大珍品玩具というのをこれからおおいに活用させてもらうことにしようと思う。