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観光カリスマ
坂本和昭のブログ


■2008-08-20-Wednesday 留萌

留萌から講演の依頼があった

ので19・20日と行ってきた。北海道中小企業家同友会旭川支部の留萌地区からの要請である。

留萌には母の実家があり、母の妹2人が現在も住んでいる街である。昨年の10月に祖母(母の母)の33回忌法要があったので、自家用車を運転して母と2人で久し振りに留萌を訪れたのだった。

以前に十勝支庁にいた旧知のBさんが留萌支庁に転勤になり、留萌で講演をして欲しいとの要請をかねてからうけていたのだが、この33回忌法要の時も日程が合わずに実現していなかったのである。

私は車の運転が嫌いだから、今回は列車で行こうと思った。「たしか小学生の時に一人で留萌に遊びに行った時の記憶では、列車だと深川と滝川で2回乗換えが必要になるはずだ。」そう言ったら、「根室本線が無くなったから、富良野でも乗換えが必要になるかもしれない。」と言うのである。「それならば一旦、札幌に出てから行った方が時間的にも早いし、乗り換えも便利だ。」と言うのだ。なんでもかんでも札幌を中心にして作っているようである。

「それなら、お盆近くでもあるし、一緒に行って墓参りしたいし、妹達とも話がしたい。」と言うので、孝行息子の私としてはクルマを運転して一緒に2人で行くことにしたのである。

およそ、1年振りの留萌である。途中のショートカットの道順も覚えていたし、夏のシーズン真っ盛りだというのに走っている車の数がとても少ないのでスムーズに4時間で到着することができた。国道沿いのロードサイドショップも駐車場がガラガラである。ガソリン代が高いから自動車での移動を控えているのかしらん。

講演を終えてから、懇親会で留萌の現状をいろいろと聞かされた。どうしたら良いかと私に聞く。小学生の時分には毎年訪れていた町だが、最近では去年の法要での来訪が35年振りくらいであるから判るはずもない。

寂れたなぁ〜ということは肌で感じるが、対策はそこに暮らす人達が自分で探すしかないだろう。探せば留萌の宝物はいくらでもあるはずである。

翌朝、母と母の妹達が泊まっている隣町の増毛の「オーベルジュ」というホテルに迎えに行った。時間はたっぷりあるので、増毛は歴史のある町だから興味があったので「元陣屋」という郷土博物館を見にいったら、母達も知らない面白い歴史がそこには一杯あったのだ。

郷里の人間が自分の暮らしている町のことを良く知らないのである。

よく「まちづくり」には「ワカ者・バカ者・ヨソ者」の三者が必要だと言われている。「エネルギッシュな人・夢中になって取り組む人・他所からの視点を持った人」とでもいう意味である。この三番目のヨソ者というのは、普段の生活に埋没してしまって自分達では気が付いていないことを、他所の人間の新鮮な視点が気付かせてくれることを言うのである。

本当にヨソ者である必要はない。他人に自慢できるようなモノや場所を、第三者的な視点で探し出し、味付けすれば良いのである。

だが、この味付けが難しいのだ。素材そのままではありきたりだし、面白くないのである。プロデューサー的な感覚で演出するセンスが重要なのである。