4度目の挑戦で念願かなってようやく第92代の総理大臣の椅子に坐ったのだ。昨日、異例の総理大臣自らによる閣僚の発表があったが、事前に噂になっていたまんまの人事であったのでサプライズは全くなかった閣僚名簿の発表であった。テレビのニュース番組の扱いも、なんだか従前の組閣の扱いと較べると軽めだったように感じた。
日本の国家がおかれている状況も予断を許さない切迫した事態だが、自民党がおかれている状況も、次の解散総選挙で民主党に負けたら超短命内閣になってしまうというのに、大臣に選ばれた人たちは皆、嬉しそうにニコニコしている。やはり、大臣になるというのは政治家にとっては嬉しいことなのだろう。おめでたい人たちだ。
今回のサプライズがない中で、噂通りではあったが唯一、中川昭一が財務大臣と金融大臣を兼務するという人事が実行されたことは少々驚きであった。中川昭一はわが地元十勝の選出議員(北海道11区)であることも注目した理由だが、かつての大蔵省をわざわざ分離して作った財務省と金融省の大臣を同一人物が務めるということである。これは大蔵大臣としての職務を一人で担って欲しいということなのだろう。
現在の世界の金融情勢はサブプライム問題からのリーマン・ブラザーズの破綻などかつてないほど緊迫した情勢にある中で、果たしてこの考え方で良いのだろうか?
これだけ景気が悪くなっているところに今、選挙をやられたのでは、秋冬商戦は壊滅的打撃を受けるであろうことは想像に難くない。それだけでも国民生活と政治が遊離していることの証左であろう。
それにしても今度の内閣は、二世、三世議員のなんと多いことよ!安倍、福田と続いた世襲議員のメンタル面の弱さが今度の内閣には顕れないように頑張って欲しいものである。