今度は「X−ファイル」である。超常現象もの+FBIを扱ったTV映画で以前は日曜日の昼の時間帯に放送されていた番組の映画版である。
私は趣味がマジックであるから、世の中の不思議なものやことにとても興味があるのでこの種の番組はよく見ていたのだ。映画館の予告編で今回のX−ファイルのものが流れたときに、雪の中を捜索する場面と、テント生地の向こう側を走り抜ける場面とが続けて映ったのでてっきり「雪男」ものかと思い込んでしまったのである。テレビでも盛んに予告編を流していたが、それ以上の情報を場面からは得られなかったのである。
あまり詳しすぎる予告編というのも興味が削がれるものだが、情報が少な過ぎるのも勘違いの元である。
映画の本編自体のストーリーでは、予告編に使われていたテント生地らしきものの後を走り去る場面は全然重要な場面ではない。これでは昔の見世物小屋の看板みたいな感じで完全な騙しである。
予告編を作るのも才能のひとつなのであろうが、こんな騙しのようなやり方はいけない。後味の悪さが残ってしまった。
ストーリーも監督が色んなことを言いたいのは理解できるが詰め込み過ぎで主題がボケてしまい、いまいち説得力に欠ける展開であった。