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観光カリスマ
坂本和昭のブログ


■2008-11-10-Monday 地域ブランド

日曜にドライブがてら池田町に行ってきた。

この日は今年最後のゴルフにしようと決めていた十勝CCのラストコール杯の参加を急遽取り止めた。朝起きたら、晴れてはいたが風が強くて体感温度が低そうだったし、強風の中のゴルフはプレーも大変でスコアもきっと悪くなるだろうし、最後が悪いスコアでは来年までゴルフをするのを我慢できなくなってしまうからと勝手な理由をつけてキャンセルしたのである。

6時に一度起きたのだが二度寝して10時まで寝ていたら、妻が仕事で幕別に行くから付き合って欲しいと言うのである。どうせ暇だから、それなら久し振りに池田町まで足を伸ばしてドライブにでも行くかということになった。

幕別での仕事を終えて、池田町に12時半頃到着した。お昼を食べようということになり「香味屋」というレストランに入店して食事をした。確かこの店のご主人は我が社の裏にあった洋食屋「ドラゴン」の職人さんではなかったかと記憶している。ハンバーグ定食とスパゲッティナポリタンを食べたが、やはり味はドランゴンのそれに似ていたから多分あっていると思う。

池田町に来たら、米倉の親子弁当とバナナ饅頭というのは我が家の定番であるから、駅前の米倉に寄って買ってきた。この米倉の先代は、私の祖父が明治36年に十勝に入った時に池田利別のカネヨ佐藤金物店という同郷(山梨県)の店に一緒に寄宿した仲だと聞かされていた。明治38年に鉄道が開通した時に私の祖父は帯広に、米倉の先代は池田に移ってそれぞれ開業したのだという。以来、米倉の親子弁当とバナナ饅頭は我が家の池田土産の定番なのである。

次は改装したワイン城を見に行った。

以前よりは売店スペースを充実させて、かつての工場という雰囲気から観光客用の施設に変貌したという感じだが、残念ながらワイナリーという雰囲気はまるでない。

4階のレストランは満員であったが売店の客はパラパラとしかいなかった。観光シーズンももう終わりであるから日曜日とはいえ仕方がないところだろう。

ワイン城を見ている内にふと「地域ブランド」という言葉が頭をよぎった。池田の「十勝ワイン」も地域ブランドの先駆けのひとつであろう。

地域ブランドといえば、日本における一番のブランドは「夕張メロン」だというはなしである。しかし、日本一の地域ブランドを持っているはずの夕張市は破綻した。十勝ワインを持っている池田町も寂れている。

これは一体どういうことなのだろうか?

私見であるが、地域ブランドといっても夕張メロンや十勝ワインという製品は、製造している人たちは儲かるかもしれないが、他の作っていない人たちへの恩恵は少ないように思うのである。宅急便や郵便やネットなどで他の地域へ販売しても地域に対する貢献は少ないのである。

生産している現場に足を運んでもらえば、交通、宿泊、買物などその地域に落ちるお金が多くなる。そうなれば生産していない人たちにも貢献することになる。「一人勝ち」というのは結局はよろしくないのである。

農産品は食べてもらわなければ意味がないからと大量に他地域へ販売すればやがては飽きられてしまう懸念もある。ブランドとは長い年月を掛けて作り上げていくもので、スーパーの特売品のようにワ〜ッと一時にブームになるものとは別ものだと思うのである。

加工二次産品を作り、物語があり、現場に足を運んでもらう付加価値を付けなければ単なる原料的なものだけでもブランドにはなりえないと思うのである。