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観光カリスマ
坂本和昭のブログ


■2009-01-13-Tuesday 不況?

日本も不況だという。

ここ連日の報道で世界的な経済不況が日本にも大影響を与えていると言っていた。

あれあれっ!昨年の10月頃のサブプライム・ローン問題でリーマン・ブラザーズが破綻した時には、日本はバブルの崩壊を経験しているし、サブプライムローンの問題は日本にはたいして影響はしない。とほとんどの評論家が言っていたのではなかったのか?

円高になって輸出関連企業が軒並み業績が悪化して、かのトヨタでさえ赤字になったという。何といういい加減な評論家達なのだろう。まるで予測が当たらないではないか。これでは根拠の無い占いとたいして変わりがないではないか。

これまでに何度もこのブログに書いてきたことだが、市場原理主義や効率主義は人間を幸福にはしない。分かりきったことなのに、こんな事態になるまで、ほとんどの評論家は、市場原理の導入や規制緩和は必要だと言っていた。それが、どうだ。皆、「行き過ぎた市場原理や規制緩和は悪い」と言い出した。後出しジャンケンよりも程度が悪い。よく恥ずかしくないものだ。恥を知らないから評論家がやれているのかもしれないが・・・。

それにしても、去年の北京オリンピックが終わるまでは、日本の企業も儲けていたし、役員報酬だって上げてきたはずだ。内部留保金だって相当持っているはずなのに、一番最初にリストラをしてしまう態度はいただけない。

もっと長期的視点で物事をとらえなければ企業の存続は難しいだろう。昨日のニュースステーションでアメリカのシリコンバレーの新興の会社が電気自動車「テスラ・ロードスター」の販売をしている場面が出て来た。(このネーミングはおそらくエジソンに対抗した天才科学者ニコラ・テスラから取ったのだろう。)

地球環境問題などから電気自動車の開発が自動車会社の社運を賭けた事業になるという報道である。

こんなことは10年以上も前に分かっていたことだ。

私たちのグループ「十勝場所と環境ラボラトリー」は1996年から日産自動車と組んで電気自動車の開発をしようとしていた。日産を立て直すにはこれしかないと張り切っていたのに、日産の業績がもっと悪くなり、当時一緒にやっていた日産自動車の人は全員リストラされてしまい、この事業は98年に頓挫してしまった。

「コストカッター」として有名なゴーン氏が日産の社長になったからだ。

ゴーン氏の手腕で当時の日産も甦ったかのごとき印象であった。しかし、コストをいくらカットしても時代に合った商品を世に出さなければ車は売れないし、企業も続かない。今日のこの自動車不況で日本のメーカーで一番先にダメになるのはおそらく日産だろう。環境問題に対応する車の開発を怠ってきたからだ。

自動車を開発して販売までするには最低でも4〜6年の歳月が必要だという。儲かっている時に次の手を打てなかった企業は存続は厳しいのだ。

帯広市も同じである。「環境モデル都市」に認定されたと喜んでいるが、実体はお寒い限りだ。そもそも私たちと96年当時から一緒に推進していれば名実共に世界の環境都市になっていたものを・・・。

長期的視点に立った経営というのは難しいものだ。