帯広では大学を卒業してすぐに開催したことがあるから28年振りの開催である。今回の受講生の名簿が直前まで手元に届かなかったので、どんな人が受講するのか分からなかったのだが、会場に行ってみて驚いた。何とその28年前の受講生が居たのである。
「あれからずっと、何時マジック教室を再開してくれるのかと心待ちにしていた」と言うのである。何とも嬉しい言葉だ。これでは張り切って指導しなくてはならない。
今回の受講生の年齢は9割方60歳よりも上で、平均年齢は67歳くらいになる。しかも、これまで全くマジックをやったことがないという人たちが3分の2である。この状況で15人を一人で教えるのは至難の技である。
案の定、当初に考えていた内容とは違った展開になってしまった。テキストを用意したのは少しだけ複雑な一種類のマジックだけで、後は目の前で実演して見せれば何とかなるだろうと簡単に考えていたのだ。
ところが、これが大間違いであった。サービスのつもりでごく簡単なお遊び的なロープマジックを実演してみせたら、これが出来ないのである。「あっ、失敗した。余計な事をしなければ良かった。」と悔やんだが後のまつり。その後に教える筈だったマジックの指導を急遽取り止めて予定になかった事を教えることになってしまったのだ。
結局、半数の人がうろ覚え状態のまま、終了時間が来てしまった。このまま生徒がうろ覚え状態のままでは、先生の私としての気分がよろしくない。次週までにテキストを作成することを約束して終了した。
今後の課題として、覚えが早い人と遅い人をどうやって一緒に、両者に不満なく授業を進められるかを考えなくてはならない。教える以上は皆にマジックを好きになってもらいたいからだ。
ウーン、難しい課題だ!せっかく増えてきた髪の毛がまた減ってしまうかも・・・。