面白いものが手に入ったとの連絡があったので早速出向いた。
古い写真アルバムで表紙には帯広市のマークと2593のアラビア数字その下には左側から「帖眞寫念記制市廣帯」と旧漢字の金文字で書かれている。かなり昔のものだから右から読むので「帯広市制記念写真帖」だと判る。
どこを探しても発行年月日が入っていないが、かなり古いアルバムであることだけは確かだ。古書店の店主も初めて見たというし、どうやら貴重な資料であるらしいことは窺われる。
私は帯広の古い地図や書籍も集めている(何でもコレクションする癖がある)ので購入することにした。
早速、持ち帰って謎解きに取り掛かった。こういう事が昔から大好きなのである。
表紙に書かれている「2593」というアラビア数字はきっと「皇紀」を表しているに違いないと思い、コンピュータで調べたら皇紀2600年は昭和14年と出てきた。すると皇紀2593年は昭和8年、西暦だと1933年に当たる。帯広市が町から市になったのは昭和8年のことだから、まさにドンピシャであった。
帯広が町から市になった記念に作られたアルバムらしい。明治から昭和8年までの帯広の建物や人物が載っている。なかなか興味深い写真アルバムである。保存状態も良いのできっとこれは貴重な資料になることだろう。