妻が事前に選定していた「ペット葬祭業者」に電話を入れて来てもらった。
獣医から後一週間の命だとの宣告を受けた時に、急な事態になって慌てないようにと、あらかじめ妻が電話帳で業者を調べておいたのである。
何軒かに電話しながら、ある業者は事務的な対応で嫌な感じだった、またある業者はペットをモノみたいな風に取り扱いそうで嫌だったと、いろいろと選定にはウルサイのである。
そうして何軒かに電話して確認してから今日の業者「おとふけペットエンゼル」社が良さそうだと選定したのだ。
それはそうだろう、13年間も同じ屋根の下で暮らせば家族同然である。たとえ人間と同じような葬儀は出来なくても、せめてそれに準ずるような送り出しをしてあげたい。13年間も家族を和ませてくれたペットを最後の最後にまるでモノのような扱いだけはしたくない。
午前7時に電話して、8時半に自宅に来てもらい、12時に骨になって戻って来た。
以前の確認で、この業者は焼却炉付きの移動火葬車を持っているので自宅若しくは希望の場所で火葬出来るというのであるが、サニー君はデカ過ぎて火葬車の炉には入り切らないという。それでランクルで自宅にサニーの遺体を引き取りに来てくれたが、車の後部座席が祭壇風の設えになっていた。火葬場で焼いてお骨を拾って箱に詰めてまた戻してくれるというので、その方法でお願いした。
12時に骨になって戻って来たら、まだ骨が温かい。お花までいただいて思わず涙がこぼれてしまった。このサービスで料金はちなみに他の業者よりも安かった。
このペットエンゼルさんは自身も大型犬を飼っていて、数年前に亡くしたというからペットへの対応がとても優しかった。
やはり「ペットのおくりびと」として、業者は選ぶべきだろうと思う。
家族同然のペットを亡くすと、虚脱感を感じてしまう。我が家にはもう一頭のバニーちゃんがいるからまだそれ程大きな虚脱感ではないが、これがペットロス症候群というやつなのかもしれない。
1週間、茶の間に骨を置いて、初七日が終わったら庭の、サニー君が大好きだった梨の木の下に埋めてあげようと思う。
バニーはサニーが死んだことは判らないようだ。でも何だか戸惑っているようにも見える。
人間と同じように、つれあいの男(オス)が先に亡くなると、女(メス)の方はきっと長生きするのだろうなぁ〜。