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観光カリスマ
坂本和昭のブログ


■2009-06-17-Wednesday 読売「風向計」

読売新聞2009年6月12日北海道版掲載「風向計」

「ペット葬儀 業者真心で」

日本のペット産業の市場規模は1兆円超と推定され急成長をしている分野だ。それもそのはずで約37%にあたる1800万世帯がペット(犬・猫)を飼っているという。

我が家もラブラドール・レトリバーという犬種の白いオスと黒いメスの2頭を飼っていたが、そのオスの方が5月20日に死んでしまった。

13年前に、金魚の餌を買いに子供たちを連れてペットショップに行ったのがことの始まりだった。「絶対に飼わないゾ!見るだけだゾ!」と言ったのだが、ダッコさせたらブリーダーの思うツボ、「かわいい〜、ネェ〜飼って、飼って〜」の大合唱が始まった。こんな時の守られることのない常套句が「私たちが世話をするからいいでしょう?」と、ブリーダーの「安くしますよ!」。結局3割引で購入し「サニー」と命名した。

一頭では寂しかろうと、ツガイにするべく同犬種のメス「バニー」を購入したが、こちらは血統が優秀だから1円も負けられないと言う。エッと言うことは・・・。サニーは「訳有り割引商品」で、とんでもないおバカな犬だった。

テーブル上のリモコンまで破壊してテレビを旧式にするし、椅子や床はボロボロ、やたらと誰にでもマウンティング(交尾時の馬乗り)するから去勢されてしまった。フリスビー&アジリティ(犬の障害物競走)に連れて行ってもバニーは何でも出来るのにサニーはまるでダメ、血統が値段に反映するのが理解できた。

病気がちで医療費が嵩むバニーと違い、サニーは健康そのもので予防注射にしか行ったことがない。それが、4月になって急に後足が変になったので獣医に見せたら、「年も年だから手術しても・・・」。結局それから1ヶ月で死んでしまった。

13年間同じ屋根の下で暮らせば家族同然。人間の様な葬式はあげられないが、準ずる形で送りたいと思うのが人情だろう。色々調べてペットの葬儀会社を選定し、真心が感じられる業者に依頼した。

最近はペットも高齢化が進み、介護施設や老犬ハウスまでできているというからペット産業は今後ますます大きくなることだろう。

「サービス」は金銭に等価交換できてマニュアル化もできるが、「ホスピタリティ(おもてなし)」は代償を求めないものでマニュアル化ができないものだと思う。ペットをモノ扱いされたのでは飼い主が怒るから「ペットのおくりびと」としてのホスピタリティが重要になるだろう。

ペットロス症候群というらしいが、問題児が居なくなると喪失感を感じるものだ。