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観光カリスマ
坂本和昭のブログ


■2009-12-03-Thursday 読売新聞「風向計」

読売新聞「風向計」2009年12月3日掲載

「遊び心でご当地グルメ」

「B級グルメ特集」なるテレビ番組があったが、自分の街の産品を自ら「B級」と卑下するのはどうも気にいらない。他所の街の人に自慢するなら「A級グルメ」でなければならないと思う。

帯広には「豚丼」という全国的に有名なご当地グルメが存在するが、それに並ぶ新しいA級グルメを開発しようと、現在、青年会議所(JC)のグループと企画中である。

名付けて「馬鹿もん」。こう書いて「うまかもん」と読ませる。読んで字の如くに「馬肉」と「鹿肉」を使った料理だ。

北海道では野生のエゾシカが害獣として駆除されているが、その肉はあまり利用されていない。フランス料理では高級食材なのに、日本人には獣臭さがあるとのイメージを抱かれているようである。一方の馬肉も馬の生産が日本一の十勝なのに、九州の熊本や東北地方のようには食べられていないのが現状だ。

両方の肉をミックスして提供することで、そのイメージを変えられないか、売り方次第で売れるようになるのではないかと考えたのである。

売れているご当地グルメにはいくつかの共通項がある。一つ目は思わず他人に話したくなるような「物語り(ストーリー)」や「薀蓄」があること。二つ目は強烈なインパクトがあること。三つ目は健康にも良いこと。四つ目はもちろん美味しいことだ。インパクトの強さはネーミングや、食材にあったりするが、いずれにしても口伝ほど効果の上がる宣伝はない。

「馬鹿」という字面はインパクトが強烈だから、「のぼり」でも並べたら目に留まる。これを「バカ」ではなく「ウマカ」と読ませるところに妙味があって「な〜んだ、君知らないの?」という風に広めたいのだ。「話のタネに一度食べてみるか!」となったらモウケモノである。

馬と鹿の肉を使った料理を「馬鹿(うまか)もん」と総称して、丼ものなら「馬鹿丼」、ミンチにして「馬鹿バーグ」(ハンバーグ)や「馬鹿双生児」(ソーセージ)、薄く切って何層にも重ねて「馬鹿ミルカツ」(ミルフィーユカツレット)・・・。

「馬鹿もん認定委員会」を組織して全道の馬鹿料理を審査し、「認定書」と「馬鹿もんのぼり」を進呈し、ユルキャラの使用権を与える。キャッチフレーズは「馬鹿もんはヘルシーでしかもうまい!」なんてのはどうだろう?

それともビート(甜菜)の甘味を付けて「てんさい馬鹿丼」な〜んてね。面白いアイデアはいくらでも出てくる。

遊び心で楽しみながら創れるご当地A級グルメを開発したい。