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観光カリスマ
坂本和昭のブログ


■2009-12-25-Friday 帯広市長

何人かの方から電話を頂いた。

私の昨日のブログに「市長に立候補しないか?」なんて書いたせいである。結構私のブログを読んでくれている方が大勢居るんだなぁ〜。

いずれの方も「貴方が適任だと思う」とか「真剣に検討して欲しい」とかのありがたい電話であるが、私にはその気はまったくないのであらためてここに書いておく。

私は元来、行動を起こす前に、頭の中でいろいろとシミュレーションする癖があるが、そのシミュレーションでは、私が市長になったとしても何一つ良い結果は出てこなかったのだ。

特に一番の懸念は「中心街活性化」である。私の会社は帯広市のど真ん中である西2条南9丁目にある。そんな私が私人として中心街活性化を叫んで行動する分には何一つ非難されるいわれは無いが、公人たる市長として、中心街活性化に尽力したら、必ずや反対派から「我田引水である」として非難されること必至であるからだ。

私の持論として、十勝のような「積雪・寒冷地」では、人はまとまって暮らす必要があると考えている。まず第一に学校・商店・病院などはある程度のカタマッタ人口がなければ成立しないからだ。

それに街をイタズラに拡げれば除雪に掛かる費用などが膨大になる。足元のおぼつかない老人が冬に外を出歩くには、十勝の道路事情は甚だヨロシクナイ。交差点は自動車のスタートとストップの度にタイヤで磨かれて鏡のようにピカピカになっている。つまり安全に歩くはずの横断歩道が一番ツルツルで危険な箇所になっているのだ。

この財政難の時代にロードヒーティングを郊外まで満遍なくすることなど不可能であるから、中心街の一部にするしかない。それも移動するところの歩道は全てヒーティングしておかなければ、現在の様なまばらな状態では、これまた歩き回ることはできない。

だからこそ中心街には人を集中させて住まわせなければならないし、設備も充実させなければならないと思っているのだ。

だが、多くの市民は自分が現在暮らしている目の前の地域をもっともっと整備して欲しいと考えている。それも当然の感情であろう。

だが、人口が増加し続けていた時代の発想と、人口が減って、しかも高齢化する時代の発想では180度方向を変えねば対応が出来ないのだ。

個人のエゴよりも地域全体の利益を考えて行動しなければならない時代がきたのだ。

中心街を空き地や駐車場だらけにまだらにしておくことは、とてもモッタイナイことなのである。そんなところで寂しく店を開いていても客もやってこなくなるだろう。大胆にグッと店舗も住宅も中心部に集約して、周りは駐車場にするとかのコンパクトな街にする必要があると思うのである。もっと人の暮らす場所と自然とのメリハリをつけてはどうかと思うのだ。

私が考案した「環境モデル地域構想」と今の帯広市がやろうとしている「環境モデル都市」とは名前は似てるが、意味は全く逆である。二酸化炭素の排出量を減らすだけの政策ではこの街は発展しない。21世紀型のモデル地域として、化石燃料に頼らないエネルギーで暮らし、コンパクトシティ・公共交通機関の充実などを行って、世界中から注目される街にすることで、帯広を環境のブランド化し、視察に訪れる観光客を増やすようなやり方なのである。

だが、中心街に拠点を持つ私がやれば、返って異論が沸き起こるだろう。私も性格上「李下に冠を正さず」の方であるから、持論を推進することが出来なくなればジレンマだけが増幅してしまう。私は私人として行動するのがベストであると考えているのである。