お馴染みの平家物語の冒頭文である。学生時代に暗記させられたものだが未だに諳んじることが出来るのは詰め込み教育のお陰でもある。
今日のニュースにはまさにこの冒頭文の様だと感じさせられた。
朝青龍・トヨタ・小沢一郎の3件にである。
皆、まさに絶頂に上り詰めたと思った時に、ホコロビが出てきた。
朝青龍は、協会の温情(?)で引退という扱いになったが、追放でも良かったくらいに今回の暴力事件は酷い事件だ。さすがに相撲協会もかばいきれなくなったのだろう。朝青龍を指導できなかったノーテンキな高砂親方も一緒に引退させた方が良いのに・・・。私が見た報道が真実だとすると「頑張れ!」と激励した一般人を殴って怪我させたというのだから、これでは暴力団よりも酷い行為だ。相撲取りの身体は鍛え方が違うのだから全身が凶器のようなものである。酔っていて記憶が無いなどと釈明していたが、場所中に記憶を失くすほど泥酔して、一般人を怪我させるなど言語道断である。相撲は単なる格闘技とは違う。強ければ良いというのはいただけない。
引退表明の席上で涙を見せて反省していると言っていたが、本当に反省などしていないだろうし、もし、本当に反省しているとしたら遅過ぎるとしか言いようがない。まぁ彼は懲りない男なんだろうなぁ。
ここ2,3日の大相撲は劇的なチェンジの兆しが出てきた。朝青龍の引退はそれの象徴かもしれない。
次にトヨタである。世界一になったとたんにブレーキの不具合がやたらと出てきてリコールが起きた。私はトヨタのカンバン方式が嫌いだから言う訳ではないが、あまりに過剰な効率化は、このような問題を引き起こす危険性があるということだ。下請け企業を、限度を越えて安く使うから、そして、部品をほぼ全車種共通にするから、何か問題が起きたら全体に影響を及ぼしてしまうのだ。リスク管理から考えたら、部品の共通使用は好ましくはないが、コスト管理を重視するあまり、リスク管理が疎かになったのだと感じた。やはり、効率化はある程度で止めなければいけないと思う。看板車種のプリウスにまで悪影響が出て、トヨタのブランドまでが大きく傷付いてしまった。
小沢一郎も不起訴にはなったが、世間のイメージは限りなく黒に近い灰色というイメージで、大きく傷付いたと感じる。元秘書だった石川知裕議員が起訴されたが、監督責任問題が出てくるだろう。
いずれ時期をみて、幹事長辞任か民主党離党とかをするのだろうが、去年の衆院選挙直前のタイミングで代表辞任をして民主党が大勝したことが頭を離れないのだろう。だが、果たして二匹目の泥鰌が居るだろうか?国民はそれほどバカではないと思う。
やはり、驕れるものは久しからずである。勢いのある時に立ち止まって己が姿を見つめ直すことが必要なのだが、これがなかなか出来ないことなんだ。権力の怖さはこういうところにあるのであろう。