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観光カリスマ
坂本和昭のブログ


■2010-06-06-Sunday マイヒストリー4

97年は色々なことがあった年だ。

前年の96年8月初旬にJC同期入会の会「無二の会」のメンバーでハワイに家族旅行に行ったが、その際に世話になった帯広市出身のマリコさんが旦那のジョージ君と一緒に3月中旬に帰郷するのに合わせてお礼の歓迎会を開くことにした。

その前日に2人を然別湖に観光に連れて行こうと思ったらマリコさんが熱を出したので、マリコさんを無二の会メンバーの登坂聡医師の病院に連れて行って、ジョージ君と二人だけで然別湖に向かったのだ。

鹿追町の木陰になっているカーブで、ブラックアイスバーン(太陽の熱で一旦溶けた氷が日陰になって再び凍る現象でとても滑りやすい)で車が横滑りにスリップして路肩に落ちたのだ。ジョージも私も幸い怪我はなかったが、交通量の少ない場所だから、途方に暮れていたら、ミルクタンクのローリー車が通り掛って、引き上げてくれた。

ジョージも「死ぬかと思った!」と言っていたほどだったので、観光もそこそこにして帯広に引き返したのだった。

また、この年はあやうく詐欺に引っ掛かりそうになった年でもあった。

5月中旬に旭川で花屋をやっているSという女性が、我が社を訪ねて来た。帯広に支店を開きたいと、店長候補者という若い男性を連れてやって来たのだ。調べてみたら確かにその花屋は旭川市で営業をしていた。

彼女が店を開きたいという場所は母が所有する幕別町札内の国道沿いの土地である。使っていない土地だからOKし、5月下旬までに4回会って条件等を話し合い、6月下旬に契約する段取りになった。

S女史が言うには「まずは、店舗を建設してくれる業者と見積もり等をおこないたいから6月19日に仮契約を結んで欲しい。その後に本契約という手順でどうだろうか?それまでに、そちらは測量を済ませておいて欲しい。」と言うのでOKして仮契約を結んだのだ。

6月下旬になると「業者の見積もりが、まだ揃わないので契約は7月4日(金)の14:00にして欲しい。」と言う。

7月4日になって14:00に母と会社で待っていたら、交通渋滞で遅くなるという電話が入った。S女史が会社に到着したのが14:55頃、挨拶もそこそこに、すぐに向かいの銀行に行って契約金を下してくると言って出ていったが、すぐに戻って来て、「15:00を過ぎてしまったので下せなかった。明日の土曜日から工事に入りたかったのだが・・・、7日の月曜日にもう一度旭川から来て契約をし直します。」と言う。

相手は旭川という遠方だし、それまでに10回は会って契約内容などをつめていたのですっかり信用してしまい「契約金の入金は月曜日でも結構ですよ」と言って印鑑を押して契約を結んでしまったのだ。この辺が実に上手い!

さぁ、それからは7日の月曜日を過ぎても何の音沙汰もない。

幕別町札内の土地を見に行ったら、プレハブ小屋が建っていて、開店準備を始めている様子なのだが、人っ子一人居ないのだ。

どうなっているのだろうと、S女史に電話するが、なんだかんだとはぐらかすので、妻の旭川に居る親戚に電話してS女史のことを知らないかと聞いたら、「エッ、Sだって、そいつは詐欺師だよ。実は自分も引っ掛かりそうになったんだよ。」と言うのだ。

もう少し早くに聞いておけば良かったと思ったが後のまつりである。

S女史に電話して、早急に契約金を入れなさい。そうでなければ早急に工事を中止するようにときつく言ったのだ。工事はストップし、その後2週間ほどしてようやくプレハブも撤去されてこの騒動は終わったのだった。

当方の実害は、測量に掛った20万円程度であった。どうやら、母の土地を舞台にした、詐欺計画を未然に防いだのだろうと思うのだが、それにしてもS女史の狙いは一体どこにあったのだろうか?今に至るもサッパリ解らない事件であった。(つづく)