まずは、14:00〜帯広神社で「お宮の杜の勉強会」というのに誘われて参加してきた。第一部は「古事記のこころ」と題する講演である。
古事記が面白くて、最近現代訳の本を買ってきて読んでいたところだったので、どんな話が聞けるか楽しみにして行った。
講義自体は、面白みに欠けていて、真面目一辺倒で退屈であった。
第二部は明治天皇の玄孫に当たる竹田恒泰(35)慶応大学講師の「皇室と日本人の絆」と題した講演である。
こちらは、およそ旧皇族という感じがなく熱っぽい話し方の講演でとても面白かった。日本国憲法の第一条の解釈から始まって、他国の憲法第一条との比較論や古事記・日本書紀の解釈の仕方が新鮮で良かった。
こちらはもう少し聞いていたかったが、私が主宰するマジック教室の時間が来てしまったので17:30に退室した。
マジック教室を20時に終え、自宅に戻ると「尖閣諸島ビデオ」を流失させた人間が名乗り出たとのニュースでもちきりである。
神戸第五管区海上保安部所属の43歳の主任航海士だとのこと。
ニュースでは、街中の一般人のインタビューを流していたが、その多くが罪というよりも良くやったという意見のように聞こえた。そのように誘導しているのかも知れない。
確かに、国民に見せても何等問題のないビデオであると思うし、何故これを国家機密として隠すのか政府の意図がまったく見えない一件である。
むしろ政府の対応のまずさがこの流失事件を生み出したといっても過言ではあるまい。
仙谷官房長官のこの件に関するコメントはこじつけにしか聞こえない。なんとなく弁護士特有の詭弁に聞こえてくる。
だが、国家公務員が上司の命令に背いて勝手な行動をするのは、結果がどうであれヨロシクないのも事実だ。
ただし、今回の事件は、重大な犯罪を犯したと想定される中国人船長は不問にして国外退去にし、自国民の情報公開をした人間を厳罰に処すというのは、国民感情として納得しまい。
「大岡裁き」はその場その場で適当な、情に流される判決のようにも見えるが、ここは大岡裁きにするしかないだろう。
なにせ、一番罪作りなのは、政府自体なのだから、この主任航海士を厳罰に処すなら、まずは首相も官房長官も責任を取ってもらいたいものだ。自分の責任は回避しておいて部下や外交の部外者である検察に責任を押し付けるような今回の尖閣問題は、政府の責任である。
だが、なぜ、この主任航海士が公開しようと思ったのかはキチンと調査するべきだろう。裏に何か別のことが潜んでいるかもしれないからだ。