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観光カリスマ
坂本和昭のブログ


■2011-02-05-Saturday 読売新聞風向計

2011年2月4日読売新聞北海道版風向計掲載

「豪雪・札幌 機能を帯広へ」

今冬の日本は大雪に悩まされているというニュースが連日のように流れている。北海道も日本海側は特に酷い状況のようで、東京の友人から「毎日毎日、除雪が大変なんでしょうね」と気遣うメールが入った。札幌や岩見沢あたりの大雪のニュースを見て、北海道はどこも大雪で大変だと感じたらしい。

帯広は太平洋側なので雪は少ない地域だが、日本人の多くは、北海道全部が豪雪地帯だと思いこんでいるようである。

データで見ると、札幌の年間の降雪量の平均は630センチで、帯広の年間の降雪量の平均は214センチ。帯広は札幌の3分の1でしかない。

帯広市の除雪費の過去最高額は2003年度の9億2800万円という。都市の規模が違うから、単純に比較は出来ないが、札幌市の除雪費などの総額は毎年約150億円もかっているそうだ。

08年に帯広に出来た屋内スピードスケート場の総工費が約60億円だから、札幌市は毎年、屋内スピードスケート場を軽く2つは造れるお金を除雪費に使っているわけだ。これには驚きである。

帯広は雪が少ない代わりに寒さが厳しい。今年も1月2〜16日まで15日間連続で最高気温が零度以下の真冬日が続いた。

今冬は昨年12月23日にみぞれ交じりの雪が降り、翌日は最高気温3度、最低気温が1度と温かくなって雪が解けた。しかし、その2日後の25日から28日まで真冬日になったことで、道路がスケートリンクのように凍ってツルツルになり、スコップでは太刀打ちできずにツルハシの出番となった。

一度こうなってしまうと、春まで解けることはない。その鏡面のごとくにツルツルになった道路に1センチ程度の粉雪が降ったら最悪の事態だ。交差点に停止している自動車が風で横滑りしていくほどだから、人間なら見事にスッテ〜ンと転ぶ。老人にとっては道路が凶器なのだ。車道も、交差点付近は自動車の停止、発進の度にタイヤが路面を磨くので横断歩道が一番滑る。

滑るといえば、帯広は山がないのでスキーよりもスケートが盛んだ。夜間に校庭に水を撒けば立派な陸リンクができるから、清水宏保や高木美帆(幕別町)などのオリンピック選手を多数輩出してきた。

同じ北海道でありながら、札幌と帯広ではこうも違う。寒さは厚着したり、ストーブなどで暖をとればよいが、雪への対処は大変だ。札幌は日本海側最大の人口を抱える大都市であるが、その都市機能の一部を太平洋側の帯広市に移転してはどうだろうか?