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観光カリスマ
坂本和昭のブログ


■2011-02-11-Friday 大相撲

大相撲が大変なことになっている。

このところ連日ニュースや新聞などでも、大相撲のことが報道されない日がない。

去年の「野球賭博」に関しての警察の調査で、押収した力士の携帯電話のメールの痕跡から「八百長」の決定的な証拠が出てきたという。

瓢箪から駒か?

これまでにも、大相撲にはいわゆる「八百長疑惑」というものがズ〜ッと付いて回っていた。週刊現代などが、特集を組んで、八百長の仲介をしていた「中盆」といわれる元力士らの証言を実名を挙げて報道していたが、相撲協会は八百長は無かったものとして、出版社を告訴して、裁判には勝訴していた。

これまでは、力士など人間が間に立って口頭で八百長をやっていたからか、決定的な証拠が出てこなくて、いわゆる風聞の類として、出版社側が敗訴していたわけである。

それが、思わぬところから、決定的な証拠が出て来てしまって、相撲協会も、今回は八百長を認めざるを得なくなってしまったというわけだ。

携帯電話のメールの痕跡からバレるというのも何だか現代風である。

おそらく国民の大多数は、大相撲に八百長があることぐらいは分かっていたが、目くじら立てるほどのこともないと、大した関心も寄せてはいなかったのだろう。

しかし、大阪での春場所中止が決まった。

政府は2013年までに、これまでの財団法人を「公益法人」と「一般法人」に色分けして、税金を徴収するシステムに変更することをやっている最中だ。

現在の相撲協会の税率は22%らしいが、「公益法人」なら0%で、「一般法人」なら30%になるらしい。

しかし、相撲協会は、このところの、朝青龍の暴行問題、力士の麻薬問題、野球賭博問題とそれこそ不祥事のオンパレードだから、一般法人の取得も難しくなっているとのこと。

相撲協会はこれまで「無い、無い」と言っていれば、「無いことになる」という日本人特有の言霊主義でやってきたのだろうが、もはや世間ではそれは通用しなくなってきている。

国技と言っても、最近は、幕内力士の半分くらいがモンゴルなどの外国人になっているから、国技という意識も薄れてきているようだ。大飯喰らいの大男たちがまともに働けて給料を貰える場所は大相撲ぐらいだろうに、一部の不届き者のせいで大相撲自体が存続の危機に立ってしまった。

相撲協会はこの不正を正面から正さなければ、大相撲に明日はない。

理事者たちが、自身の保身の為に、不正に対して見て見ぬふりをし続けてきたことが、倫理観を破壊するモラルハザードに繋がったのだ。

この種の不正は、やっても露見しないと思ったら、益々、堂々とやるようになる。犯罪はエスカレートしていくものなのだ。

不正問題は見つけてすぐの、まだ芽が小さい時に対処しておかなければ、問題が大きくなってしまってからでは、組織の存立の危機にもなってしまいかねない。

そうなると、今度は逆に、組織を壊したくないから、上層部が一緒になって隠蔽しようと画策してしまう傾向にある。

ここはしっかりと性根をすえて不正の芽を摘み取って、一日も早く健全な運営にしてもらいたいものである。