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観光カリスマ
坂本和昭のブログ


■2011-03-22-Tuesday 情報の出し方

11日に起こった東北関東大震災関連の

情報の出し方について考えることがある。

特に福島第一原発関連の情報に関してはかなり問題が出てきたように思う。

まずは情報の発信元が、政府、東京電力、防衛省と別々だったことだ。別々に会見して、しかも言うことがバラバラ。政府発表の見解を東電が否定したりとかがあると、聞いている方としては、誰の言っていることが正しいのか混乱してしまう。

やはり、こういう危機的な状況にあっては、情報発信は一元化するべきだろう。国民に対して一丸となって対応している姿勢を見せることは重要な政策である。

テレビ各局が言っている内容もバラバラだということが気になる。日本は中国の様に情報統制が出来る国ではないが、こういう状況では、バラバラなことを発信して、国民を混乱させることは控えるべきではないのだろうか?

情報発信の仕方によって国民の受け取り方も変化するだろう。特に、福島産の原乳と茨城産のホウレン草から食品衛生法に基づく暫定規制値を上回る放射性物質が検出されたとの枝野官房長官の発表の仕方はまずかったと思う。

一般国民は、普段の生活に於いても、スーパーマーケットなどで牛乳を買う時には、賞味期限の長いものを選んで購入する傾向にあると思う。

私はこの賞味期限自体に大いに疑問を感じている。(生産日のみを表示して、消費者に食べる食べないの判断をさせれば良いと思っている)

どだい、この購入の仕方で、エコな人達は、賞味期限の短いものから買うようにしましょうと訴えているが、これとて、購入者の事情によって状況は大きく異なる。

例えば、一人暮らしの老人で買い物も毎日できない人が牛乳を買う場合は、1週間で1リットルパック1本を飲むペースだと、賞味期限が長いものを選んで買いたくなるだろうことは想像に難くない。

一方、毎日1リットル以上を飲む家庭なら、賞味期限ギリギリで安売りしている牛乳を買った方が得だろう。

それぞれの家庭の事情が異なる買い物も、全部一緒くたにしてしまうのが日本人の気質なのではないだろうか?これが一番危険なことだ。

官房長官が「タダチに人体に影響はない」と言っても、この「タダチに」の解釈が曲者だ。「今は影響ないが、いずれ出て来る」とも解釈できるからだ。人によって取り方は様々だろう。その様々な受け取り方があるなかで、自分の考え方をチェーンメールなどで別な人間に発信する行為は、果たして善意からなのか、それとも悪意からなのか?

ブログは読みたい人間だけがアクセスしてくれば良い媒体だが、勝手に送られてくる類のものは、問題が多いと思う。

この時期に、こんな微量の放射性物質の検出を、細かい数字を出して発表することが果たして良いことなのだろうか?

国民は、情報を正しく、隠し事なく発表して欲しいというが・・・。

でもやはり過剰反応した消費者団体が出てきた。

放射能のことなんて私も含めて、素人の一般人になんて分かるわけがない。地球上には少なからず放射性物質が、何等かの形で降り注いでいるというから、今回の放射性物質がそれらとどれだけの違いがあるかなんて分かるはずもない。いたずらに国民を混乱させるだけではないのだろうか?

微量でも放射性物質が検出されたとなると、スーパーマーケットで、茨城産のホウレン草と他県産のホウレン草が並んでいたら、他県産のを買ってしまうのが人間の心理というものだろう。

進んで茨城産のホウレン草を買いなさいとは誰も言えないだろうし、進んで買う人間もいないだろうと思う。

事実を事実として発表することは最大の前提であるが、風評被害というのは、正しい知識が不足している状況で起こるものだ。

だが、人間心理を考えて発表しなければ、風評被害に拍車を掛けてしまう。情報発信のやり方は、ただ発表するのではなく。慎重に考慮して、心理学者などの意見も聞いてから発表する必要があるのではないだろうか?