24日が過ぎて間接的な被害が出て来た。
東北地方の工場が被災したことで、紙やインクが足りなくなり出版業界が困っている。同様に工場が被災したビール、タバコなどが品不足になってきているようだ。これらは直接的な被害だが、納豆のケースを包むフィルムが無くて納豆が品薄になったりしている。関東では東電の計画停電の影響で工場が動かせずにヨーグルトが品不足になっているそうである。
また自粛によるキャンセルが相次いでいる飲食業界や観光業界は、それに輪を掛けて福島第一原発事故の影響で外国人が日本から逃げ出して従業員が足りなくなったり、外国人客のキャンセルも増えて、まるで商売になっていないということだ。
福島第一原発事故は依然として終息する気配を見せていない。いや、むしろ状況は悪化しているように感じる。
今日のニュースでは放射能に汚染された水が、海に流出しているという。黒潮の流れのある太平洋側の水産業界は、これでまた海産物の風評被害が出て大変な事態になりそうである。
なにか有効な手立てはないものなのだろうか?
次女が、今年3月に大学を卒業したが、地震の影響で卒業式は中止になった。また去年の就職氷河期にあって、希望する企業が募集をせずにいたので、日本での就職を断念し、この3月末にワーキングホリデーでカナダに行ったのだが、今回の地震の影響で折角就職が決まった人たちも内定取り消しなどが増えているという。
私の人生訓は「人間万事塞翁が馬」であるが、なんだかそれをそのまま行っている様な感じである。
現在、次女はカナダでホームステイしながら、就職先を探しているところだが、カナダでは「貴方は日本人か?家族は大丈夫か?原発の影響はないか?」と聞かれるそうだ。
彼の地での報道では日本の政府の発表よりもかなり悲観的な見解が述べられているとのこと。果たしてどちらが正しいのだろうか?
この次女とは毎日スカイプという無料のコンピュータソフトで通信している。顔と声が見られるからカナダに行っているという感覚がしない。
これが無料だなんてとても信じられない。世の中は一体どうなっているのだろうか?
便利な世の中というのも結構なことだが、便利過ぎるのもまた困りものだと思う。世の中、ほどほどが一番だ。
吾唯足知(われ、ただ、たるをしる)が日本人には必要なのだと思う。