«前の日記(■2011-04-15-Friday) 最新 次の日記(■2011-04-17-Sunday)»
 | トップ |  | ビル概要 |  | テナント構成 |  | 沿革 |  | アクセス |

観光カリスマ
坂本和昭のブログ


■2011-04-16-Saturday フィギュア・シンクロ4

4月9日(土)

今朝も快晴、第11回シンクロナイズド・スケーティング世界大会2日目はフリー・スケーティング(FS)である。FSは演技時間が4分30秒(±10秒)という長い競技であるから、当然、前日のショート・プログラム(SP)の2分50秒以内よりも、多くの技を入れなければならない。

ここで、シンクロナイズド・スケーティングの主だった技を幾つか紹介してみよう。①16人が手を繋いで輪になって滑る「サークル」、②4人ずつ手を繋いで四角い箱になって滑る「ブロック」、③一直線になって滑る「ライン」、④人を持ち上げる「リフト」、⑤すり抜ける「インターセクション」⑥スパイラルやイナバゥアー等をおこなう「ムーブス・イン・ザ・フィールド」などなど、いくつかの技を繰り出すのである。見ていてとても美しいから、私はフィギュアのシングル競技よりも見ていて楽しいと思っている。

さて、最終日2日目のFSは前日のSPの成績を基準にして滑走順が決まる。日本はSP21チーム中12位だったから、後半のグループB(17:15〜20:00)になる。前半に滑るグループA(14:30〜16:20)の9チームは下位のチームである。

日本チームが演技する時間は17:24からなので、午前中の公式練習を見た後かなりの時間が余るので、妻と二人でショッピングに出掛けた。昨日ウィンドーショッピングをした「マリメッコ」でお土産を買い、「イッタラ(ガラス工芸品)」の店を見て回った。

昼食は港の近くの公園にあるガラス張りのレストランである。値段が高い割にはイマイチだった。

妻は昨日見られなかったレンガ色したギリシャ正教のウスペンスキ寺院に行こうと言う。私は歩き疲れて足が痛くなってきたから、中心街に戻ってストックマンデパートに入ろうと言った。妻が履いている靴は、今話題のリーボックの靴で、歩いても疲れないのだというのだが、私は普通の靴だからとても足が痛いのである。「見たかったら一人で行ったら?」と言うと不機嫌になって「一人では帰り方が判らない」とブツブツ言いながら私の意見に渋々同意した。

ストックマンデパートはバーゲンセールの真っ最中で、ものすごい混みようである。人に酔いそうになったので、早々に切り上げて、街中に出る。私が「足が痛いからホテルに戻ろうよ」と言うとまだ街中を見たいと中央駅に向かう。その辺りをしばらく歩いたが、いよいよ私の足の痛みが限界に達したので、不機嫌になった妻をなだめてトラムに乗ってホテルに戻った。

妻は「あなた一人で寝ていなさい」と言い残して一人で歩いて(一人ではトラムの乗り方が判らないから)会場に向かったのだった。

私はホテルで2時間ほど休んで16:00に会場に着いた。会場ではグループBのチェコチームが演技をしているところだった。その後のスイスチームの演技が終わって製氷作業をしてからいよいよグループA(12チーム)の演技で、日本はグループAの2番目である。

日本チームのすぐ上位にドイツチームがいるが、日本との得点差は4.7ポイントもある。このFSで逆転して欲しいと願った。会場の日本チームに対する応援は、大震災の影響でホームチームのフィンランド並のスゴサである。日の丸が観客に配られているから、観客皆が日の丸を振って大声援を送ってくれた。

大声援に押される様に前半はなかなか良い出来であったが、最後の最後で選手が一人転倒してしまった。しかし、その後に滑ったドイツチームも素晴らしい演技で、日本チームがたとえ転倒していなくても逆転は出来ないほどの点差に広がったので、残念ながら日本チームは総合12位のままで終了した。

去年のアメリカ・コロラドスプリングスの世界大会では総合10位(SP10位・FS9位)に入ったのだったが、大会真近の練習不足は否めないにしても、この後に演技をした2チームずつ出場枠のある世界選手権で5位以内に入った国のアメリカ・カナダ・スウェーデン・ロシア・フィンランドはちょっと他のチームの追随を許さないほどレベルが違う。

やはり、2チームずつ出ている国のチームの演技は、一流の素晴らしいショーを見ているようだ。これだけ見ていて美しいと感動するスポーツは少ない。なぜ、この種目がオリンピック競技にならないのかが不思議でしょうがない。

フィンランドに来る日の新聞の朝刊のスポーツ欄に「オリンピック新種目にフィギュア団体」と出ていたので、間違ってぬか喜びしてしまったが、同じシングルの選手が2度ずつ滑るよりも、こっちのシンクロナイズド・スケーティングの方がよっぽど盛り上がるのにと感じた。

今年の総合成績は優勝がフィンランド1、準優勝がフィンランド2、三位がアメリカ1と去年とまったく同じ結果に終わった。今回の世界大会を見て、世界のレベルはドンドン上がっている。日本も選手層を厚くして、もっと沢山のチームが出来て切磋琢磨する必要があるだろう。

試合終了後に、日本から応援に来ている方々に声掛けをして、我々が泊っているスカンディック・コンチネンタル・ホテルのレストランで懇親会を開くことにした。18名ほどが参加して今回の試合について話をしながら食事をした。このホテルの朝食はビュッフェ・スタイルだが、何を食べても美味しい。フィンランドの食事は私に合っているようだ。

夜の9時を過ぎているが、客は満席状態、ウェイトレスがなかなか注文を取りに来ない。やたら待たされるので暇つぶしにマジックを披露した。途中、日本チームが泊っている隣のプラザホテルで選手たちの懇親会が開催されているが、日本チームの何人かが、私達応援団の居る席に顔を出した。この後、世界中の選手らは夜通し踊ったそうである。やっぱり若くて体力があるんだなぁ〜。

結局、料理が出てきたのが11時近くで、食べ終わったのが12時、この日もフィンランドサウナには入れなかったのであった。(つづく)