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観光カリスマ
坂本和昭のブログ


■2011-04-18-Monday すごい矛盾!

なにがすごい矛盾かと言って

大相撲の裁判沙汰のことである。(この文章はフィギュア・シンクロが長くなってしまったので15日に書いている)

八百長問題で日本相撲協会を解雇された幕内力士の蒼国来(荒汐部屋)と十両力士の星風(尾車部屋)は14日に別々の場所で弁護士同席による記者会見を開いて、法的手段をもって解雇処分の撤回を求めていく考えを示したという。

日本相撲協会もこれに対して、受けて立つ姿勢だという。いよいよ八百長問題は裁判という司法の場によって裁かれることになった。

八百長問題で関与を認定され引退を勧告をされた25人のうち、それに従わずに解雇されたのはこの2人が初めてだという。

この問題では、八百長で自ら関与を認めたのは竹縄親方(元春日錦)、千代白鵬、恵那司の3人だけで、特別調査委員会(伊藤滋座長・早大特命教授)は、携帯電話のメール内容とこの3人の証言だけを頼りに関与の判断を下したという。

他の23人は引退勧告を受け入れ、退職金を手にして大相撲を辞める。

今回、裁判という手段に訴えた2人は、絶対に八百長はやっていない。反証する機会もなく一方的に決めつけられたと反発しているという。

私がこの裁判が何故「矛盾」しているかと感じたかと言えば、相撲協会は「これまで大相撲に八百長は一切なかった」と言いきっていることだ。放駒理事長は現役の魁傑時代はガチンコ力士だったかもしれないが、その現役当時にも八百長の噂はあった。それを今回の処分に当たってこれまで大相撲には八百長は一切無かった。今回が初めての件であると記者会見で大見得を切って明言してしまっている。

そうなるとだ・・・、「八百長は一切無かった」と言っている相撲協会が、「八百長があったから解雇する」と言っていることになる。

裁判にならずに上手く和解で済めば争うこともない。だから自ら進んで引退すれば第二の人生を歩むにあたっての支度金として退職金を払ってやるから素直に辞めてくれ、というのが相撲協会の本音だろう。

誰も金欲しさで、逆らってはこないだろうし、もしも逆らう力士が出てきても親方の情を絡ませれば何とか説得できると踏んでの強硬策だったのだろう。

だから反逆する力士はいないと踏んで、もしも裁判になったら受けて立ってやるゾという脅しと言うか、強気と言うかの、世間受けを狙っての発言になったのだろうが、現代の若い力士に、それは通じなかった様だ。

公言して強弁してしまった以上は後には引けずに受けざるを得なくなってしまった協会側が裁判の準備不足で不利になる。

狡猾な弁護士はシッカリその辺を見越しているようだ。

協会としては五月場所をどうしても開催したいというスケベ心が有るから、余計に準備期間も少なく根回しも不十分だったのだろう。

しかし、相撲協会は焦るあまりに拙速なことをして、自滅行為にしてしまった。五月場所などにこだわらなければ、まだまだ方法は色々とあったろうに・・・。

解雇される力士は「八百長はやっていない」と言っているから、相撲協会は裁判で「八百長はあった」という証明をしなければならない。

つまり「八百長は無かった」と言っていた協会が「八百長はあった」という逆の証明をしなければならなくなったということだ。これほどの矛盾があるだろうか?

この裁判は勝っても負けても、相撲協会に大きなダメージを残すだろう。相撲協会にはもう少し、長い目で見られる器の大きな人物はいないのかねぇ〜。