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観光カリスマ
坂本和昭のブログ


■2011-05-27-Friday 何がどうなって・・・

一体全体、何がどうなっているんだ?

福島第一原発事故に関する、東電と政府の発表のことである。

まずは、「準備が整い次第、海水注入を始める」旨のFAXが東電から内閣官房にも送られていたということが、26日の原子力安全・保安院の会見で明らかになったというニュースが流れた。

これによって、菅首相の「海水注入を知らなかったのに、止められる訳がない」という国会での発言が、ウソだったのか、それとも本当に知らなかったのかということが問題になった。

もし、首相が本当に知らなかったとすれば、それは首相に情報が行っていないということだから、官邸の危機に対応する能力はゼロということになるのだし、ウソを言っていたのならこれまた国会軽視ということになる。どちらにしてもよくない事だと思っていたら・・・。

そうしたら、今度は「海水注入の中断はなかった」というニュースが流れてきた。

26日に東電が行った会見で、「福島第一原発の吉田所長の独断で、海水注入を中断せずに継続していた」と発表したのである。

つまり21日の会見で発表された「55分間の海水注入中断」というのは実際には行われていなかったということだ。

班目原子力安全委員会委員長が「再臨界の危険性がある」とか「再臨界の危険性がゼロではない」とかと、発言したとかしないとか言っていたのは一体何だったのか?

この世界的な危機状態にある福島第一原発事故の処理で、東電も政府もシッカリとした情報を把握していないし、また共有もしていないということだろう。

この世界中が注目している重大な情報発信の場で、2度3度も発表を変更しなければならないというのは、情報発信の仕方としては最低レベルである。

フランスで26日から開催されているG8の席上で菅首相はどんな顔をしているのやらと思ってニュースを見ていたら、やたら嬉しそうにニコニコしている顔が映った。しかめっ面ばかりしている訳にもいくまいが、いかにも軽いなぁ〜。サミットに出席できたのがそんなに嬉しかったのかと思うほどだ。

しかし、フランスに行っている間に、日本では、この問題が起きていた、当然のことながら、今サミットでは原発は重要な課題の一つであろう。その出足に、ミソを付けたのだから、立場はないだろうと感じるのだが・・・。

菅首相はG8で、原子力は止めるとは発言していないが、太陽光発電などの自然エネルギーを重視する方針を発表した。何とも日本的ないわゆる玉虫色発言というやつだろう。

だが、ちょっと待てよ、鳩山由紀夫前首相が、CO2を25%も削減するといきなり国際会議で発表したから、民主党は原子力発電を増やす方針にしたのではなかったのか?国際的にもコロコロ方針を変えるように見えるだろう。

君子豹変す、だからそれでも良いのかもしれないが・・・。

イヤイヤ、政治家になるには、恥を恥とは思わない、ブ厚い面の皮が必要なのかもしれない。

これによって、東電や政府の発表の信頼度は地に落ちた(元々なかったけど)。それをわざわざG8で世界中に知らしめたということになるだろう。実にお粗末極まりない事態である。