昨日の東京江戸川区で起きた自動車死傷事故ほど不幸な事故はないのではないか?
運転手は81歳の老人男性で、ブレーキとアクセルを踏み間違えたと供述しているというが・・・。
81歳で運転だって?
81歳といえば(失礼だが)もうそろそろお迎えを意識する年齢だろうに、家族の人間は免許証を取り上げなければいけなかったろう。
恐らく、この81歳の老人は足が悪くて歩けない(逆に恐ろしいが・・・)から自動車を運転していたのだろうが、自動車は凶器になるということを本人も家族も意識していない。
自損事故だけならまだしも、他人を巻き添えにして死なせてしまってはこの老人も、人生の最後の最後に大きな悔いを残すことになったと思う。
巻き添えで死んだり、怪我をした人も浮かばれまい。加害者、被害者、双方に不幸な事故である。
しかし、何故、この事故が東京なんだ?と思う。
帯広のような公共交通機関がほとんど機能していない田舎なら、自分で運転しなければ用事が果たせないというのも、まだ理解はできるが・・・。
しかし、東京の江戸川区なら、タクシーだって沢山走っているはずだろうに。
東京の様な大都会では、自分で運転して行って、いちいち駐車場を探して駐車するよりも、タクシーでドアtoドアで移動した方がはるかに楽だし、金銭的にも安いはずだ。
何故、老人はタクシーを使わないのだろうか?
恐らく、年齢的にタクシーは高くて贅沢なモノだと思い込んでいるのかもしれない。
自家用車を運転するには、実は結構なお金が掛かっているのに・・・。
まずは1年目には自動車そのものの価格が掛かり、それに自動車取得税やらなにやらの税金等が加算される。それ以後は、自動車重量税、自動車保険料、ガソリン代、駐車場代、点検料などのメンテナンス代などが毎年掛かる。
100万円の車を買ったとすると、1年目の費用は色々込みにすると140〜160万円ぐらいだろうか?2年目以降も年間50〜60万円は維持費に掛かるのではないだろうか?
車検までの3年間で大雑把に計算すると280万円程度は掛かるだろうから、年間にすると約93万円というところか?
81歳の老人なら毎日出歩く用事もないだろうが、93万÷365日=2548円(1日分)である。
毎日タクシーを使っても往復2548円分を移動できる計算になる。
昔から使っている自動車で廃車寸前の車だったとしても、維持費に掛かる費用60万円÷365日=1644円になる。
これなら明らかにタクシーの方が安いだろう。
ついこの前も運転マナーのことについてこのブログにも書いたが、老人の運転は危なっかしいことこのうえない。
自主的な運転免許証の返納を呼び掛けるだけでは、この種の事故はなくならないだろう。
自動車は凶器にもなるという自覚を持ってもらうことが重要だ。