北の大地de大道芸フェスティバル「大道芸の見(味)方」
さぁさぁ毎度おなじみ、大道芸の季節が今年もやって来た!
帯広の大道芸は今年で10回目(北の大地で大道芸フェスティバルとしては8回目)を迎え、すっかり夏の風物詩になったようで、大道芸を目当てに平原まつりに来る人も増えているという。
2002年にたった1組(ファニーボーンズ)からスタートした催しだが、規模は小さいけれども一流のパフォーマーが訪れる質の高いフェスティバルだと自負している。
今年はこれまでプロデュースをお願いしていた「ファニーボーンズ」の海外遠征公演の日程と重なったため一時は開催が危ぶまれたが、彼らの所属事務所社長の献身的な協力で開催できるようになった。感謝である。それだけに今年は今まで以上に盛り上げたい。今年の招へい芸人は8組、このうち、初めて登場するメンバーが3組いる。
大道芸は芸人と観客が一体となって作りだす路上のエンターテインメント。観客も見るだけではなく、一緒に場を盛り上げるノリが大切だ。芸人も人の子、乗ったら普段やらないパフォーマンスまで披露してくれるかもしれない。芸人から「お手伝いを!」と頼まれたり、芸の途中で「イジラレタリ」した時は恥ずかしがらずに快く対応しよう。演技に参加すると別な意味で楽しく見ることができる。
大道芸には劇場が無い。いわば路上の空間すべてが劇場だ。だから入場料は掛らないが「投げ銭(なげせん)」という風習がある。「投げ銭」とは演技が終わってから、見ている観客がお金を払うことを言うが、出すも、出さないも、金額の多寡も観客の自由。スゴイ芸だと感心したら財布丸ごと出してもOKだし、つまらないと思ったら1円も払わずに立ち去るのもOKである。芸の評価を何円に換算するかは観客の気持次第だ。
通例、演技終了後に芸人が帽子を持って立っている。その際「投げ銭」の字面通りにお金を投げるのはとても失礼な行為だからキチンと帽子に入れに行ってほしい。その際にサインや握手を求めると芸人はさらに喜ぶ。
基本的に大道芸人にはギャラが存在しないから投げ銭が収入のすべて、だから、この投げ銭集めも立派な芸の一つだ。投げ銭集めが下手だと、いくら芸が素晴らしくても生活が苦しい。大道芸人というのは音響係から集金係まで何でもかんでも兼務しているパフォーマーなのである。
帯広では路上でのパフォーマンスは、「平原まつり」のとき以外には基本的に禁止されているから、ぜひ、この少ない機会に大道芸を楽しんでもらいたいと思う。
最終日にはサプライズ演出も用意してあるとのことなので、そちらもぜひお楽しみに。
平原まつりの14〜16日の3日間は雨が降らないことを祈ろう。