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観光カリスマ
坂本和昭のブログ


■2011-09-01-Thursday トロント⑤

28日は最終日だ。

14時発の飛行機で日本に戻る予定だ。

今回の旅行の移動は妻と私の二人きりだから、全部、スケジュールも自分たちでやらなければならない。だから慌てないように早目、早目に行動することにした。

朝食も高いけれども、ヒルトンホテルのバッフェスタイルの朝食でガッチリ食べておかないと他の場所や機内食では食べるものがないと思ったのでヒルトンホテルで食べることにした。

今回は前回の2日目の朝食とは違って3人分とも大人料金であった。

部屋のドアにはホテルのチェックアウトの精算書が入っている。初日に頼んだ部屋替えの料金がいくら取られるかと心配していたが、何と無料でアップグレードしてくれたのだった。私が今回泊った部屋は妻と娘が泊ったツインの部屋の隣のシングル部屋だが、ベッドは2m四方もあるキングサイズのベッドでクッションも最高の広い部屋だった。日本から予約した部屋は一番安いタイプのシングルルームだったのに・・・。

ただ一つの難点は部屋に冷蔵庫が付いていないことだった。レストランなどでも食べられるものが少ないので、スーパーマーケットでサクランボを買って来て食べたのだが、余った分は翌日にはカビが生えてしまって食べられなくなってしまったからだ。牛乳なども買えなくて困ってしまった点が不満であった。

でも、逆に日本がサービス過剰なのかもしれない。

東側の日付変更線を越える国に来ると行きは1日得をした気分になるが、帰りは逆に丸1日分損した気分になる。日曜日1日が帰国の為に消費する勘定になるからだ。

10:30にホテルで娘と分かれて、妻と二人で空港にタクシーで向かう。11:00過ぎには到着してしまったが、空港のカウンターは上海便の中国人観光客の団体さんが並んでいたので早目に行っていて良かった。

帰りの便の席も替えてもらって、真ん中部分の3席並びの席の通路側を真ん中の席を空けてもらって確保できたので快適であった。

カナダの空港では出国審査がないので心配したが、カナダには無いのだと言う。何だか不思議な感覚だ。

空港で時間がかなり余ったので免税品店で買い物でもしようかと思ったのだが、店がまるで少ない。いわゆるブランドショップというのは一軒もないのだ。結局買う物も見当たらなかったので余ったカナダドルでお菓子を買って終わりにした。

飛行機に乗ってすぐに、時計を日本時間(夜中の3時)に合わせてメラトニン(睡眠導入剤)を飲んで3時間半ほど寝った。日本時間の午前7時頃に起きて、その後は眠くても我慢するようにする。日本のホテルに着いてから午後10時半頃にまたメラトニンを飲んで寝ればジェットラグ(時差ボケ)はほとんど起こさない。

今回の旅行で感じたのは、日本人観光客が激減していて、代わりに中国人・韓国人の旅行客が激増しているということだ。かつての日本のJALパックに代表されるような海外団体旅行が、現在の中国でブームとして起きているということだろう。

日本の若者達が海外旅行に魅力をあまり感じていないという風潮も気になるところだ。日本を離れてみることで日本の良さが判ろうというものだからだ。

カナダのテレビはかなり多数のチャンネルがあったがNHKが映らない。フィンランドでさえNHKの放送があったというのに・・・。だから日本のニュースが5日間ほど皆無であった。

原発問題の行方や民主党代表選の行方なども気にはなってはいたが、別に知らなくてもカナダでの生活には不便はないからあえて知る努力もしなかった。29日の夜に日本に到着してテレビを点けたら、野田佳彦が代表選に勝利したというニュースを見て驚いたのだ。カナダに行く前には野田は泡沫候補扱いだったのに、日本を離れている間に情勢がどう変化したのだろうか?渦中にいるよりも離れてしばらく振りに見た方が何だか新鮮な感覚になった。

カナダのトロントは今回の夏の部分ではとても快適な街であった。冬には気温がマイナス30℃にもなるというが、中心部は地下で繋がっているし、雪も少ないと言うから帯広みたいな気候なのではないかと思う。札幌のような豪雪地帯に170万人もの人間が暮らすのは、世界的にも稀な現象だろう。除雪費に毎年150億円も掛けるなんて考えられない。北海道は、道都を帯広に移すべきだと改めて感じた次第であった。

カナダは物価が高い。消費税が13%も掛かるからショッピングには適さない。しかし、社会保障が行き届いているから、老人が安心して暮らせるという。世界で2番目に広いカナダ全土に3300万人の人口しかいない国だというのに、何故だか生活レベルは日本よりも豊かに感じる。

やはり、日本の政治の貧困が原因なのかもしれない。日本も将来に対する不安が減れば、経済ももう少し回る様になるのではなかろうか?

今の政治では不安で、不安で、自分の身は自分で守るしかないと、現代の若者は知らず知らずのうちに考えているのかもしれない。(おわり)